「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「オレンジの陽の向こうに」(ほしおさなえ)

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今年、全作品読破をねらっているほしおさなえさん。どの作品も何気ないセリフの中に人生の真実のようなメッセージが隠されているのが深いんだよね。(・∀・)

 

さてこの本。この本もいいですよ〜!「同じ家で暮らしているはずの真と棗(なつめ)のふたりは、ある日を境になぜか会えない日が続くようになる。なにかがおかしいと思い始めたころ、あれほど出会えなかったふたりが、ばったりリビングで遭遇する。互いを捜しあっていたことを怪訝に思いつつほっとしたのも束の間、棗は彼が事故に巻き込まれて死んだことを聞く。じゃあ、私が会っていたのは誰なの?死んだ本人ですら気付かないほどリアルな“世界”の秘密を、死んだはずの彼と一緒に解き明かす。すこし不思議なファンタジック・ミステリ」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・まず基本的なことを教えよう。ここの世界では、人がうまれることはない。子どもでも成人でも老人でもどこかから突然やってくる。そして、だれも年を取らないし、死なない。だから、ここにいる人たちのここでの人生の長さは、見た目とは関係ない。来てすぐの老人もいるし、何十年もいる子どももいる、ってこただ。
 
・「おばあちゃんが言うにはね……この世界はむかし陰のような場所だった。そこにイワフネさんがやってきて、命が吹き込まれた。この島にじゃなくて、この世界に。単に遠いところ……この世界の場所ってことじゃなくて、なんか、この世界とは別の次元からこの世界にやってきた、みたいな」
 
・「この島にいるせいかな。安彦が死んで、死ってものが……なんだかとても近くにあるような気がして、中合わせってよく言うけど、生まれたときからずっと自分にぴったり寄り添っているもののような気がして……」
 
・「夢っていうか、記憶だな。人々の記憶がイワフネのなかに蓄積されてる、ってこと。イワフネっていう生物を記憶媒体と考えるんだ。ハードディスクとかDVDとかSDカードみたいな。イワフネ自体には脳はないから、考えるっていうのとは違う。ただ記憶している、ってこと」
 
・「伊米は言った。たしかに不老長寿にはなった。楽に金も儲かった。だけど、もう飽き飽きしてるんだ、って。このままの状態があと何十年、何百年と続くんだと考えると、げんなりする。病気にはならないが、怪我すれば死ぬ。だが、ふだんはまわりに人がいてなかなか死ねない。今がチャンスなんだ、だから殺さないか、って」
 
・「棗(なつめ)がいたから、俺になれた。そんな気がする。ずっと自分の生きた跡を残そうってがんばってきたけど、どれも手応えがなった。なにやっても、終わると消えてしまう気がした。大切なのは俺がいた跡を残すことじゃない。人には、そんなことはできない。できなくていい。俺自身が……その時間をしあわせに感じられれば……きっと、それだけでいいんだ
 
「俺たちは生きものなんだから、生きるのが仕事なんだ。生まれて、食べて、増えて、死ぬ。その繰り返し。俺たちに与えられた使命は、ほんとはそれだけ」
 
・お兄ちゃん、恭介といっしょに行っちゃったんだね。ほんとに、オレンジの陽の向こうに、外の世界に、行っちゃったんだね。
 
贈りもの。これは贈りものなんだ、きっと。真とお母さんとイワフネさんからのよくわからないけどそう思った。お父さん、お母さん、お兄ちゃん……理名。わたしはみんなのおかげで今ここにいる。そして、真……。わたしは真のことが好きだったんだ。そう気づいてびっくりした真が好きだった。もう間に合わないけど、スリッパをぎゅっと胸に抱いた。

 

生命って生まれることも死ぬこともないのかもね。人生について考えます。オススメです。(・∀・)

 

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「ナナメの夕暮れ」(若林正恭)

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「自分探し」ってコトバ、変だよね。自分がわからないのに旅に出て自分がみつかるわけないのに。自分探しをするなら「統計心理学」で自分の素質を知ることだと思うけどなあ。(・∀・)

 

さて、この本。 「オードリー若林、待望の新エッセイ集!『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。雑誌ダ・ヴィンチでの連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!「生き辛い」と感じている全ての人に送ります」そのエッセンスを紹介しよう。

 
僕は「自分探し」を今までやってきた人間だ。なぜ、自分を探さなければいけなかったか。それは、自分がよく分からなかったからだ。自分は何が好きで、何が嫌いか。自分が何をしたくて、何をしたくないか。「めんどくさい人」と言われても「考え過ぎ」と何度も言われても、この国を、この社会を、この自分を、解体した解明しなければ一生自分の心に蓋をしたまま生きることになる。
 
ぼくはずっと毎日を楽しんで生きている人に憧れてきた。ずっと、周りの目を気にしないで自分を貫ける人に憧れてきた。なんとか死ぬまでに、そういう人間になりたいと願ってきた。だけど結論から言うとそういう人間になることを諦めた。諦めたし、飽きた。それが不思議なことに「自分探し」の答えと「日々を楽しむ」ってことをたぐり寄せた。この本にはその軌跡が描かれています。
 
一人で居てもあまり寂しくないのは、自分と話しているからなのだ。思えば子どもの頃からそうだった。いつまで自分と話しているつもりだろうか。人の話を聞くってどいういうことだろう?聞く。とはどういうことをいうのだろうか。
 
・ある日まえけん前田健さんがひどく落ち込んだ顔をしていた。聞けば、年上の男にふられたというのだ。ぼくは適当な言葉が見当たらずまえけんさんはいい人だから、もっと素晴らしい人に出会えますよ」と苦し紛れに言うと、まえけんさんはお前に100人の男にふられた男の気持ちがわかるのかよ!」と言った。その当時、ぼくは23歳。わかる訳がない。
 
「なぜ、こんなに怖いのか」「机に座って考える?」「キューバへ」「ぼくは、紅茶を「飲みたい」か?」「耳に痛い話(しくじり先生)」「ナナメの殺し方」など。
 
若林の人間性が伝わるよね。この本で勇気づけられる人も多いだろうなあ。オススメです。(・∀・)

 

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この本と併せて読むことをオススメします。(・∀・)

 

lp6ac4.hatenablog.com

「ダイオウイカは知らないでしょう」(西加奈子 せきしろ)

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毎日、雨が続いてるよね〜!よく「在庫」なくならないよね〜!(笑)こんなときは読書だよね〜!(・∀・)

 

「気鋭の作家二人が短歌に挑戦!第152回直木賞を受賞した小説家・西加奈子と文筆家のせきしろが、常識はずれの短歌道に挑戦! 個性的なゲスト達にお題を出してもらい、そのお題にちなんだ歌を詠んだ記録」そのエッセンスを紹介しよう。

 
・久しぶり初めましてと重なってあたしわらうよわらうよみてて 西加奈子
 
初めて会ったのに初めてじゃないみたいという嘘を初めてつくカットフルーツの香りの中 せきしろ
 
・片想いしている時間はムダなのか考えている間にも テレビの落語家はとしをとる
 
・高井戸、笹塚、中野が東京 猫と住んだん中野だけ、嘘 西加奈子
 
・校舎も二宮金次郎も下級生も記録的な大雪で何も見えない せきしろ
 
「わたくしあなたを卒業します」はは、入学させた覚えはないぜ 西加奈子
 
・誕生日や記念日も全部覚えている 耳にお経を書き忘れる せきしろ
 
・美しいボタンをつけてほしいのよ 白髪さえない私の股に 西加奈子
 
・あなたのすきな歌手は わたしのいとこのかれしのともだちのいもうと 西加奈子
 
・桜の花踏めば砕けて溶けていき 靴底から染み入り 手のひらを見る せきしろ
 
・妹がほしいのと呟いた祖母 桜たくさんめしあがってね 西加奈子
 
そういうわけであなたのラッキー短歌は 啄木が母ちゃん背負うやつです せきしろ
 
こうやってキミの頭を撫でている この手は二回不法投棄した せきしろ
 
ダイエット、メイク、ガードル、ピンヒール あと三年で 土方が死ぬ 西加奈子
 
・傘なしで走る佐川のドライバー見ながら躊躇せず傘を買った せきしろ
 
好きではなかったアイドルが死亡した日 知らずに自殺しあとおいと言われる せきしろ
 
・ご予約の電話かけたら「かあさん?」って聞こえて切った日曜七時 西加奈子
 
マルキューとサーティーワンと退屈を知っているのか胸のゲバラは 西加奈子
 
「東京に本当の姿はないではどこに?はい、智恵子さん!」「福島!!」で正解 せきしろ
 
サッチャーとでもできるよな女ならあなたと私はしたい 西加奈子
 
江ノ電に乗ったから始まったこと 乗ったがために起こったことも せきしろ
 
由比ヶ浜秘密にしてたあんたには 想い出が、多すぎるのだ 西加奈子
 
・耳にあてる貝ガラをさがしまわる 調度良いのがないからやめる せきしろ
 
集会と太極拳と投票日 体育館はきっと不本意 西加奈子
 
・お隣のサラリーマンがのぞいてる うとうと気持ちいページを閉じねば 光浦靖子
 
落ちていたのは婦人用手袋 無理によけたら膝を痛めた せきしろ
 
・いらっしゃい!太った?元気?腹減った?寅の娘が笑う食堂 西加奈子
 
受信 送信 受信 送信 受信 受信 無視 受信 無視 送信 せきしろ 
 
老人は薬を飲むものんだと泣かないものだと思っていた せきしろ
 
・金曜十八時女子トイレに鬼 鏡前場所奪い合い牙 西加奈子
 
鬼のままチャイムがなった鬼ごっこ再開されずに今でも鬼で せきしろ
 
・携帯の電源を切る人生の始まり ずっと圏外で行け 西加奈子
 
・夢の中の弟は幼いまま 雪が降っても 雪が降っても せきしろ
 
空港へ次訪れるその時は身内の誰か死んだ日だろう せきしろ
 
・雨降って地固まらず雨降って泥 雨降って泥々、雨 西加奈子
 
・喧嘩しているがご飯は作ってある 柚子胡椒まで用意してある せきしろ
 
・キミのためだけに作った言い訳でただの言い訳ではなく特別! せきしろ
 
・まだいたい?それとも帰る?どちらにもうなずく子供どちらも本気 西加奈子
 
・何回もきき返すのは悪いから一か八かで頷き肯定 せきしろ
 
・自転車のベルを鳴らされすぐ避ける まだ鳴らしてる そういう人か せきしろ
 
あの方が覚悟を決めた瞬間をダイオウイカは知らないでしょう 西加奈子
 
・こういう時泣かない方がモテるのかそれとも逆か5秒で答えて せきしろ
 
・頑張って目標に近づく努力してないときの方がモテてた 西加奈子

 

短い五七五七七の中にいろんなドラマとストーリーが見え隠れする。いいなあ!ワタシも作ってみようかなあ。オススメです。(・∀・)

 

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「駅ナカ、駅マエ、駅チカ温泉 鉄道旅で便利な全国ホッと湯処」(鈴木弘毅)

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勝手に「立ち食いそば」道の師匠と、いわせていただいている鈴木弘毅さん。(・∀・)

全著作読破を計画してます!(・∀・) いつも著作や雑誌の投稿を拝見して、憧れている鈴木さんのライフスタイル。この本のテーマは、サイコーだね〜〜!

 
道+温泉=極上旅!鉄道での移動を楽しみながら途中下車して温泉に入り、ご当地グルメを楽しむ……。旅に精通した著者が「駅構内か駅前、または徒歩5分以内で行ける温泉」のなかから地域性・利便性・泉質・料金などを考慮して57の施設をピックアップ。温泉のみならず、館内の付属施設や周辺グルメ、さらにはアクセスとなる鉄道や周辺の観光スポットにも触れ、鉄道+温泉の楽しみ方を紹介する」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・ー行きはよいよい、帰りはこわいー これが、温泉旅行の落とし穴です。温泉入浴は塑像以上に体力を消耗するもので、上がった後にちょっとひと休み」を繰り返して、その後の予定が狂うことがよくあります。温泉旅館に泊まって、翌朝は早くにチェックアウトして観光しようと思っていたのに、朝風呂に浸かったらすっかり脱力してしまい、結局の10時のチェックアウトギリギリまで部屋でゴロゴロしてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。温泉旅行を最大限に楽しむコツは、湯に浸かった後にはあまり予定を詰め込まず、ゴロゴロしてしまうことを最初から想定しておくことだと思います。その点、駅ナカ、駅マエ、駅チカ温泉であれば、後が楽です。行きやすい」よりも「帰りやすい」ほうが大きな魅力だと思っています。
 
・車ではなく鉄道旅は「風呂上がりに冷たいビールを飲める」ということが、最大の魅力だと感じています。私は、駅チカの温泉銭湯や外湯など食事処がない施設で入浴したときには、上がった後でスーパー、酒店、コンビニに立ち寄ります。地域の地ビールを豊富に置いていることが多く自分好みの銘柄を安く手に入れられるのです。移動しながら酒を飲めるのも、鉄道旅ならではの魅力でしょう。
 
鬼怒川温泉「鬼怒川公園岩風呂」時代の波にもまれた温泉街の新たな価値を求めて」(鬼怒川公園駅徒歩4分)「湯西川温泉湯の郷」鉄道の絶景と駅ナカ温泉を同時に楽しむ」(湯西川温泉駅構内)「猿川温泉「水沼駅温泉センター」駅から出ずに、温泉三昧、グルメ三昧」(水沼駅構内)「小野上温泉小野上温泉 さちのゆ」生まれ変わっても、村営時代のよさはそのままに」(小野上温泉駅徒歩1分)「高崎温泉「さくらの湯」住宅街に埋もれた、源泉かけ流しの「かくれ湯」」(南高崎駅徒歩3分)「吉川温泉「よしかわ天然温泉ゆあみ」濃厚源泉に智光薬、ナマズ料理で滋養強壮」(吉川駅徒歩1分)「西武秩父駅前温泉「祭の湯」湯・癒・食がすべて揃った、秩父の新名所」(西武秩父駅前)「横浜温泉「満天の湯」2大会連続準優勝の接客で、気持ちよく「黒湯」を堪能」(上星川駅前)「鶴巻温泉「弘法の里湯」成分濃厚な名湯につき、湯あたりに注意を」(鶴巻温泉駅徒歩2分)「箱根湯本温泉かっぱ天国」駅の裏手は別世界・卑怯ムードの駅チカ温泉」(箱根湯本駅徒歩5分)など。

 

あ〜〜旅に出たい〜!鈴木さーん、ご一緒しましょう!オススメです。(・∀・)

 

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「昭和の藝人 千夜一夜」(矢野誠一)

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小学生のころ、大好きだったの落語家が、初代林家三平師匠。面白かったよね〜!!!あれが爆笑というんだろうなあ。亡くなったときが本当にショックだったのを覚えている。

 

さて、この本。表記は、「芸能人」ではない、「藝人」なのだ。よき昭和の時代、圓生志ん朝から古川ロッパ越路吹雪まで。昭和という時代に、“藝”に人生を喰われて生きた藝人88人のほろりとするエピソード集」中でも三平師匠の項目を紹介しよう。

 

藝能人という言葉はむかしなかった。「藝人」を「遊藝を職業とする人」の語義説明とまったく同様の意味で用いているのだが、好んで、そして時にはかなり意識的にこの呼称を使うのは、同義語である藝能人という胡散臭い言葉が嫌いで、出来ることなら口にしたり、文字にしたくないからである。
 
・藝人が藝能人に昇格したかのような錯覚を生じて、それまであった藝人に対する差別意識が多少ともやわらいだのは、やはり確かであったろう。だが、そのことによって自ら閉鎖社会を形成して、それ故に発輝されていた、ある輝きを失わせてしまったのも、これまた確かなことなのである。いまや往時となった昭和は、藝人が藝人らしく生きることの許された、最後の時代ではなかったか。
 
 
【初代林家三平古典落語を超えたナンセンスとマンネリズム
 
初代散兵の父七代目林家正蔵は、人気者として一世を風靡したが、仲間うちの評判はかならずしもよくはなかった。俗に言う懐の切れない藝人」だったようだ。楽屋で耳にしたであろう父の評判が、三平をして祝儀不祝儀のつきあいに必要以上に暑い藝人に仕立てたのだと、長老の落語家からきいたことがある。タクシーの運転手さっき三平さんを乗せたんですよ。いやあ、ちっともいばらないで、よく気のつく方でした」と釣銭とは別に千円のチップをはずんでくれたという。
 
お歳暮に新巻鮭を贈られた永六輔が、礼状を出すより先に放送局の廊下で顔をあわせたので、礼を述べたのだが三平の返事は、「あれ、先生のところへ行っちゃいましたか……」
 
1967年の正月東宝演芸場で紋付羽織袴姿のまんまの林家三平、エレベーターの前で出くわした。「おめでとうございます。ことしもよろしく。どうもすいません」と大声で挨拶しながら、お年玉と手拭を手渡された。お年玉には手の切れるような五百円札がはいっていた。いまや孫にあげる立場になった私の頂戴した最後のお年玉である。まったく余計なことをつけくわえるなら、落語協会会長三遊亭圓生のお年玉が二百円ときいた時代のはなしである。
 
識者の多くは「あんなもの落語ではない」と一刀両断にしてみせた。だが、古典落語に見る文学性も、人間に対する深い洞察もうかがえない、ただナンセンスでマンネリズムにつきる「あんなもの」が、とてつもなくおかしくて、寄席の客を喜ばせた点で、なみの古典落語をこえてみせたことは、もっともっと高く評価されてよかった。そして、あの即物的としか言いようのない笑いを獲得するためにはらった平のサービス精神と、ものを学ぼうとする真摯な姿勢は、これまたなみの落語家をこえていた。
 
 
古今亭志ん生」「榎本健一」「三代目三遊亭歌笑」「藤山寛美水原弘」「伊藤一葉」「渥美清は特に馴染みが深い。
 
 
「伊藤一葉」よかったなあ〜!懐かしいなあ!オススメです。(・∀・)

 

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「歴史人口学の世界」(速水融)

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 今でもはっきり覚えている。小学校6年の教科書で(昭和51年)当時、世界の人口は37億人!!!いまはその倍だもんね〜!ひえ〜〜!!!人口爆発だ〜〜!!!(・∀・)

 

さてこの本。「歴史人口学」という学問があるとは知らなかった!♪ 実にオモシロイっ!!!

 

「近代的な「国勢調査」以前の社会において、その基層をなす人びと、家族といった身近な存在から人口を推計し、社会全体の動態を分析する「歴史人口学」。現代世界が抱える最大課題である人口問題少子化・高齢化から人口爆発まで)にも重要な示唆を与える。その先駆的第一人者が平易に語り下ろした入門的概説書の決定版」そのエッセンスを紹介しよう。
 
人口あるいは家族は、いかなる社会でも、それを考える場合にいちばん基礎になるー私は「基層」といっていますがー構成要素ではないかと考えております。その構造や変動が社会の型を構成したり、動かしていくことです。ところが、日本では、なぜか人口という課題はあまり重要視されてきませんでした。日本の大学で、人口学科という独立した学部や学科を持っている大学は一つもありません。人口の研究が非常に遅れている、軽視されていると思われます。
 
・人口は、一年だけをとれば非常に僅かしか変化しないけれども、いったんついた勢いをストップさせることが大変なことなのです。人口の動きというのは、ちょうど大きな船、大型タンカーが進んでいるようなもので急にブレーキをかけて前進を止めることはできません。
 
「平均寿命」は平均死亡年齢ではありません。乳児死亡の影響が強く出ます。
 
日本の国勢調査が行われたのが、1920(大正9)年。遅れた理由はいろいろありますが、国勢調査は、大変費用がかかります。調査員を養成して、一定の方法で一定の時期にやらなければならない。その準備が大変です日露戦争でできなかったとか、いろいろなことが重なって、とうとう1920年まで延びてしまいました。これは世界の中で最も遅いほうです。
 
・人口学の分野には、残念ながら、ノーベル賞はないのですが、もしあれば、私はルイ・アンリは、間違いなくノーベル賞をとったと考えています。
 
「歴史と人口」「歴史人口学の成立と展開」「儒教文化圏の戸籍」「年齢の末位の数字」「幕府の全国人口調査」「宗門改張による歴史人口学研究」など。

 

これ、大事だね〜!高校生のときにこの本を読んでいたら「人口学」を学ぶの大学に言っていたかも!?オススメです。(・∀・)

 

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「事実VS 本能 目を背けたいファクトにも理由がある」(橘玲)

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いや〜この本もオモシロイっ!今年のベスト10に入るね〜!テレビじゃぜったいに言えない。この本も刺激的だったね〜!

 

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コロナ禍で文庫版は増補。「人は「本能」のせいで、「事実」を正しく判断することができない!?この残酷な知識社会を生き抜くためには、「本能」の壁を乗り越えて「事実(ファクト)」に目を向けなければならない。年金問題の本質は?教育無償化は正しい?人気作家・橘玲が、複雑で残酷な現代社会のタブーに次々とメスを入れる。人々の目を曇らせる「本能」の向こう側にある「事実(ファクト)」にたどり着くための必読書」そのエッセンスを紹介しよう。
 
「買い占めは控えてください」と政府がいくら「お願い」してもなんの効果もないのです。行列するひとの多くは「強欲」ではなく「マスクがないと死んでしまう」という強い不安に駆られているのですから。
 
日本の組織の特徴は「ゼネラリストを養成する」との名目で専門性を軽視し、結果として素人ばかりを生み出してきたことです。政府や厚労省の大混乱の背景が見えてきます。恐ろしいことに、新型コロナをめぐる一連の出来事はすべて素人が思いつきでやっている」と考えるとすっきり理解できるのです。
 
・なぜこんなおかしなことになるかというと、緊急事態なのに、「お願い」しかできない法律だからです。
 
多目的トイレを使うかどうかは別として、男はみんな性依存症なのです(いわないだけで)。
 
ひきこもりは「怒り」と「恐怖」が表裏一体となって身動きできないまま硬直してしまう状態のことです。「恐怖」というのは働いていない、すなわちお金がないことで行きていけないという生存への不安です「怒り」というのは自責の念であり、そんな状態に追い込んだ家族への憎悪であり、社会から排除された恨みです。この得体のしれない怒りはとてつもなく大きく、上山和樹さんは激怒」と表現しています。ひきこもりは、一見おとなしくしているように見えても、頭のなかは「激怒」に圧倒されています。親の世話にならなければ生きていけないにもかかわらず「自分をみじめな境遇に追いやった」親を憎んでいるという、どこにも出口のない関係がうかがわれます。
 
行動遺伝学などの知見によれば、子どもの人格(キャラ)は遺伝と(子ども時代の)問立ち関係で決まり、親が影響を及ばせることはわずかしかありません
 
・海外の研究ですが、タバコの箱に(喫煙で汚れた肺など)おどろおどろしい写真を載せると、喫煙者は不安を抑えるためによりタバコを吸いたくなるのです。喫煙は医療費を削減する」というのが定説となっています。
 
【恋愛やビジネスに成功するカンタンな方法】
 
初対面のひとには温かい飲み物を出したほうがいい。
・交渉の際は、やわらなか感触のソファに座らせると相手の態度が柔軟になる
・相手より物理的に高い位置に座ると、交渉が有利になる。
・相手と冷静に話し合いたいときは距離を取り、感情に訴えたいときは身体を寄せる。
プレゼンの資料は重いものを用意する。ひとは重い本を持つと、それを重要だと感じる。
・赤は不安や恐怖を高める。試験問題を赤で書いたり、受験番号を赤で印刷しただけで成績が下がる。
その一方で、赤は注目を引く。スポーツではユニフォームが赤のチームが有利だし、赤い服の女性や赤いネクタイの男性はモテる。
 
・健康増進のため、マクドナルドがヘルシーなサラダをメニューに加えたところ(健康に悪い)ビッグマックの売り上げが驚異的に伸びました消費者は、サラダを注文したことで、ビッグマックの高カロリーが帳消しになると誤解しただけではありません。メニューにヘルシーなサラダがあると知っただけでも、目標を達成したような満足感を覚え、いそいそとビッグマックを注文したのです。だとすれば、文科省のいじめ調査も逆効果になる可能性があります。学校でものすごい数のいじめが行われていることが判明したら、それを知った子どもが、みんなやっているのだから、自分もいじめていいと思うかもしれないのです。
 
その他、「女児虐待事件でメディアがぜったいにいわないこと」「小4女児虐待事件で、やはりメディアがぜったにいわないこと」「「バカ」「死ね」に表現の自由はあるのか」「親は子どもの性癖を自由にしつけられるのか」「死刑はほんとうに「極刑」なのか」「死刑制度は存続するが執行しないという選択」「カトリックはなぜペドフィリア(児童性愛者)に侵されるのか」「ネットを徘徊する「正義依存症」のひとたち」「「男女を平等に扱わないこと」は差別なのか」「「差別」とは証拠によって合理的な説明ができないこと」「女は男より競争が得意?」「ゴマをすればするほど得をする」「子どもをほめるとダメになる」「「いじめ防止対策」をすればいじめが増える?」「きれいごとがうさんくさいのには理由がある(道徳は貯金のようなもので、増えたり減ったりする)」「子どものときにすぐにマシュマロを食べてしまったら」「日本の政治家・官僚の国際感覚は大丈夫なのか」「不倫騒動を見れば、少子高齢化の理由がよくわかる」「日本人の5人に1人しか文章を正しく理解できない」「「偏差値60」を平均とする社会」など。

 

いやいや〜、目からウロコだ〜!このことが分かると世の中の出来事が腑に落ちる。超オススメです。(・∀・)

 

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