「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「言ってはいけない 残酷過ぎる真実」(橘玲)

    


言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)


いや〜この本はスゴイ!「2017新書大賞受賞」はダテじゃない!今年読んだ本のベスト10入り間違いなし。タイトルのとおり言ってはいけないし、話題にしてもいけない!(・o・)!


「この社会にはきれいごとがあふれている。人間は誰しも平等で、努力すれば必ず報われ、?見た目″はそれほど大した問題ではない――だが、それらは絵空事である。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収、犯罪癖も例外ではなく、美人とブスの「美貌格差」は生涯で約3600万円もある。また、子育ての苦労や英才教育の多くは徒労に終わる……。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、人気作家が次々と明かす「残酷すぎる真実」。読者諸氏、遺伝、見た目、教育、性に関する、口には出せない「不愉快な現実」を今こそ直視せよ」そのエッセンスを紹介しちゃおう。(「紹介してはいけない」!?)



・さまざまな研究を総合して推計された統合失調症の遺伝率は双極性障害躁うつ病)と並んで極めて高く、80%を超えている。遺伝率80%というのは、身長の遺伝率が66%、体重の遺伝率が74%であることを考えれば、どのような数字がある程度イメージできるだろう。背の高い親から長身の子どもが生まれるよりずっと高い確率で、親が統合失調症なら子どもも同じ病気を発症するのだ。


犯罪は遺伝する。その遺伝率は81%で環境の影響は2割弱しかなかった。しかもその環境は、子育てではなく友だち関係のような「非共有環境」の影響とされた。この結果が正しいとすれば、子どもの極端な異常行動に対して親ができることはほとんどない。親の「責任」とは、たまたまその遺伝子を自分が持っており、それを子どもに伝えたということだだ。


アメリカを例にとれば、男性の殺人は女性の約9倍、強盗は10倍、重度の障害は6.5倍で、暴力犯罪全体では8倍近い。詐欺が女性の13.5倍、自動車の窃盗が9倍、放火が7倍、麻薬常習が5倍、子どもや家族への違法行為が4・5倍となっている。犯罪は「凶暴な男」の問題なのだ


・日本を含むすべての国で、継親(たいていは子連れの女性と同居する男性)に虐待され、殺される子どもの数は際立って多い。これは血縁によって子どもが差別されていることを示している。


乳児期に離れ離れになった一卵性双生児の姉妹。2人の遺伝子はまったく同じだが、成年になったとき、一人はプロのピアニストになり、もう一人は楽譜すら読めなかった。養母の一人は家でピアノ教室を開いている音楽教師で、もう一方の親はまったく縁がなかった。当たり前の話だと思うだろう。ところが、子どもをピアニストに育てたのは音楽のことなど何も知らない親で、音符すら読めないのはピアノ教師の娘だった。2人は一卵性双生児で、一人がプロのピアニストになったのだから、どちらもきわめて高い音楽的才能を親から受け継いでいたことは間違いない。家庭環境や子育てが子どもの将来を決めるのなら、なぜどんな奇妙なことが起こるのだろう?



「妻殺しやレイプを誘発する残酷な真実」「一家皆殺しは男しか起こさない」「オランウータンもレイプする」「家庭内殺人と血縁」「心拍数と反社会的行動の因果関係」「脳科学による犯罪者早期発見システム」「子どもの選別と親の免許制」「見た目で人生は決まるー容貌のタブー」「顔立ちによる残酷過ぎる損得」「男女平等が妨げる「女性の幸福」について」「幼年時代を共有した異性には性的関心を抱かない!?」「結ぶ婚相手選びとセックスにおける残酷な現実」「女性はなぜエクスタシーで叫ぶのか」「乱婚説は正しい?ーモソ族の風習」「子どもの人格や能力・才能の形成に子育てにはほとんど関係ない?」「親よりも「友だちの世界」のルールを優先することが子どもの本性」「別々に育てられた一卵性双生児がなぜよく似ているのか」など。


スゴイ……テレビでは絶対に話題にされないだろうなあ……超オススメです。(・o・)


    


言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)