「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「歴史人口学の世界」(速水融)

f:id:lp6ac4:20210701064957j:plain

 今でもはっきり覚えている。小学校6年の教科書で(昭和51年)当時、世界の人口は37億人!!!いまはその倍だもんね〜!ひえ〜〜!!!人口爆発だ〜〜!!!(・∀・)

 

さてこの本。「歴史人口学」という学問があるとは知らなかった!♪ 実にオモシロイっ!!!

 

「近代的な「国勢調査」以前の社会において、その基層をなす人びと、家族といった身近な存在から人口を推計し、社会全体の動態を分析する「歴史人口学」。現代世界が抱える最大課題である人口問題少子化・高齢化から人口爆発まで)にも重要な示唆を与える。その先駆的第一人者が平易に語り下ろした入門的概説書の決定版」そのエッセンスを紹介しよう。
 
人口あるいは家族は、いかなる社会でも、それを考える場合にいちばん基礎になるー私は「基層」といっていますがー構成要素ではないかと考えております。その構造や変動が社会の型を構成したり、動かしていくことです。ところが、日本では、なぜか人口という課題はあまり重要視されてきませんでした。日本の大学で、人口学科という独立した学部や学科を持っている大学は一つもありません。人口の研究が非常に遅れている、軽視されていると思われます。
 
・人口は、一年だけをとれば非常に僅かしか変化しないけれども、いったんついた勢いをストップさせることが大変なことなのです。人口の動きというのは、ちょうど大きな船、大型タンカーが進んでいるようなもので急にブレーキをかけて前進を止めることはできません。
 
「平均寿命」は平均死亡年齢ではありません。乳児死亡の影響が強く出ます。
 
日本の国勢調査が行われたのが、1920(大正9)年。遅れた理由はいろいろありますが、国勢調査は、大変費用がかかります。調査員を養成して、一定の方法で一定の時期にやらなければならない。その準備が大変です日露戦争でできなかったとか、いろいろなことが重なって、とうとう1920年まで延びてしまいました。これは世界の中で最も遅いほうです。
 
・人口学の分野には、残念ながら、ノーベル賞はないのですが、もしあれば、私はルイ・アンリは、間違いなくノーベル賞をとったと考えています。
 
「歴史と人口」「歴史人口学の成立と展開」「儒教文化圏の戸籍」「年齢の末位の数字」「幕府の全国人口調査」「宗門改張による歴史人口学研究」など。

 

これ、大事だね〜!高校生のときにこの本を読んでいたら「人口学」を学ぶの大学に言っていたかも!?オススメです。(・∀・)

 

f:id:lp6ac4:20210701064957j:plain