- 作者: 永井義男
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/09/26
- メディア: 新書
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現代日本人にも通じる江戸市民の「性愛感覚」について書いた本。 今の男たちが、風俗産業に対してさほど後ろめたい感情を持ち合わせていないのも、やはりそうした江戸の遺伝子が作用しているからなのだろうか?という江戸の下半身にまつわる諸事情を面白おかしく書いたのがこれ!そのエッセンスを紹介しよう。(*^_^*)
・畳の上がベッドの上、屋根舟の中が車の中、帯をはらりと解くのはブラジャーを落とす、行水をしているところを盗み見るのは、ジャワーを浴びているところをのぞき見る、茶屋女がファーストフードのアルバイト店員、設定を少し変えれば、江戸の春本は、現代のポルノ…。けっきょく男と女の関係は変わらない。身も蓋もない言い方をすると、精度や環境が変わっているだけで、最後にすることは同じである。
・日本の木造家屋に防音効果がなく、プライバシーが守れない環境で、夫婦はいったいどういう性生活をしていたのであろうか。夫は、両親や兄弟が寝静まったのを確かめ、妻は舅、姑や小姑の寝息をうかがい、できるだけ音を立てずに…。基本は「静かに」である。
男たちは、割り切っていたのではあるまいか。自宅では、周囲に気を使ってひっそり。一方、外(吉原、岡場所=注:歓楽街、女郎屋など)では、他人に聞かれることなど気に入り、思いきり羽目をはずす。
・素人の女と恋愛を繰り返している男は、「意地汚い」「性悪」「男らしくない」と嫌悪され、一方で、女郎買いをする男に関しては「男の甲斐性」「多少遊んだほうがいい」という考えも根強かった。
その他、未婚の男女や、不倫の男女はどこでセックスをしたのか!?長屋に住む夫婦の毎朝一戦を覗き見するのが近隣住民の楽しみだった!?ほとんどの遊女は性病だった!?江戸の庶民の女の性体験はけっこう早かった!?、身持ちの固かった武士の娘は大変!?、俳人・小林一茶の、老いてからの絶倫ぶり、陰間と呼ばれる男色専門の男娼がいた!?…などなど江戸時代ってすごかったんだね〜!(^◇^)オススメよ!