「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「仰木彬 パ・リーグ魂…命をかけてプロ野球を救った男」(金村義明)

仰木 彬 パリーグ魂

仰木 彬 パリーグ魂

1988年10月19日 今は無き川崎球場。「10.19伝説」を覚えているだろうか。仰木彬監督の就任一年目。10月18日現在、首位西武ライオンズ、二位近鉄は、最終日のロッテとのダブルヘッダー二連勝すると近鉄の逆転優勝が決まる。一試合目4対3で近鉄の勝利。そして運命の第二試合、時間切れの引き分けで仰木監督近鉄ファンは涙を飲んだ…。


それからというものの仰木さんは、翌年初優勝、そしてオリックスでも二度の優勝と一度の日本一を成し遂げ、名監督という名声を得ることになる。常に自らパ・リーグの「広報部長」という立場におき、野球は巨人やセ・リーグだけじゃない!少しでもパ・リーグを盛り上げようと尽力してきた、仰木彬の生き様を綴った本。著者は親子のような付き合いであった元・近鉄金村義明だ。


仰木マジックはなぜ生まれたのか?野茂やイチローはなぜ花開いたのか?なぜ多くの野球人が彼を慕うのか?そのリーダーとしての魅力と秘密を垣間見た気がする。


2005年、球団再編成で誕生した、オリックス・バファローズ監督就任時は、既に70歳。癌はすでに手遅れの状態迄進行していた。「グラウンドで死ねたらオレは本望」と指揮を取っていたが、シーズン後半の頃には、球場の階段を上ることすらできず、外野の大道具搬入口からグラウンドに出入りしていた…。そしてその年の12月、帰らぬ人になった。

現役時代から、かなりの遊び人として知られていて、監督になってからニュースステーション』出演時に小宮悦子アナウンサーを本気で口説いていたというエピソードも。(~_~;)


また、スタッフミーティングで「門限を設定して、破った者から罰金を徴収してはどうか」と議論に上がった際、「そうなったら俺が一番困る」と真っ先に反対したとも言われている。
やはり、英雄色を好むなんだね。よかった〜!(^^♪(…意味不明)
ちなみに素質は、024−012−024。納得!


中西太
『仰木君は決して人の悪口を言わない男やった。陰口やけなす言葉を彼から聞いたことは一度もないんや』

野茂英雄
『あそこで(近鉄バファローズ入団時)仰木さんに好きにさせてもらったのが大きかった』

清原和博
『大阪に帰って来い。お前の花道は俺が作ってやる』−この言葉にホンマ仰木さんの男気を感じました。


仰木さんの晩年に、新球団誕生、プレーオフ導入。そして、ロッテ、北海道日本ハムが日本一になり、公約通りセ・リーグに追いつき、パ・リーグが盛り上がっている。今年もプロ野球が面白いぜ!!!