この本のタイトルをみて考えた。自分にとって「人生を変えた音楽」って何だったのだろう!?おそらく、吉田拓郎、井上陽水、さだまさし、N.S.Pなど、70年代に聞いたミュージシャンがほとんど、ワタシの人生を変えたんだろうなあ。音楽をずっと演っていこうと決意したんだろうなあ。そんなことを考えた。
「時に励まし、時に癒し、時には人生をも変える力を持つ「音楽」。作家、学者、漫画家、音楽家、アイドル、芸人……26名が人生で出合ったあまたの音楽の中から選びぬいた1タイトルを紹介」その中で最も共感したエッセンスを紹介しよう。
【沢田研二を観ろ。『沢田研二 in 夜のヒットスタジオ』】(小路幸也)
・本当に悩んだ。散々悩んで、決めた。沢田研二。通称、ジュリー。言わずとしれた歌謡界にその名を残したスーパースターだった。彼は、シンガーであり、今で言えば〈パフォーマー〉だ。彼だけのためにつくった歌を、いや、彼にしか歌えない世界の歌を〈沢田研二〉は、ドラマチックに歌い上げて、多くの人を魅了した。
彼の声、容姿、表現力、歌唱力。その全てが時代を引き連れていた。一時代を築いた。歌謡界が彼を中心に回っていた時代が長く続いた。沢田研二の魅力に、彼が表現できる世界の素晴らしさに当時の一流の作詞作曲家がこぞって曲を書き、歌わせた、パフォーマンスをさせた。〈今度は、どんな歌なんだろう?何をするんだろう?〉日本中が彼の新しい曲に、アクションにわくわくしていたのだ。
沢田研二を観ろ、と言いたい。もちろん曲を聴くだけでもいいのだけど、映像を観てほしい。そこには黄金期を迎えていた日本のテレビと歌謡界が、〈沢田研二〉を媒介として創り上げた最高のエンターテイメントがある。ベストアックとは、やはり〈サムライ〉か。
https://www.youtube.com/watch?v=JZ4LbVhahvA
その他にも衣装と仕掛けに度肝を抜かれた〈TOKIO〉、センスが素晴らしい〈カサブランカ・ダンディ〉、曲の素晴らしさが光る〈時の過ぎゆくままに〉などなど挙げたら切りがない。ロックはいつまでも転がり続ける。ポップスは時代を超えて輝き続ける。でも、歌謡曲という時代の徒花(あだばな)の美しさは語らないと多分消えてしまう。沢田研二を観ろ。
「何度でも聴きたくなる、癒しのピアノ曲『ENCORE』久石譲」(松井咲子(AKB48))「ひとつずつ、積み重ねて『毎日がスペシャル』竹内まりや」(林丹丹)「あなたの本物『キスしてほしい』ザ・ブルーハーツ」(角田光代)など。
あらためて沢田研二と竹内まりやを聴きました。いいなあ。こんなカンジの音楽評論を書いてみたいなあ。オススメです。(・∀・)