「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「俺の井上陽水」(富澤一誠)

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俺の井上陽水 (旺文社文庫)
 

 

1983年11月発行のこの本、約38年ぶりに読みました。若いときに読んだ本を再読するっていいよね!♪(・∀・) ワタシの音楽人生において大きな影響を与えた井上陽水
音楽評論家の富澤一誠氏が、デビュー前からの陽水との関わりを語る。絶版だと思うのでそのエッセンスを紹介しよう。
 
井上陽水。本名は「あきみ」と読む。この人。現在日本で最もレコードが売れる歌手である。どのくらい売れるかというと、演歌の両巨塔・森進一・五木ひろし、スーパースター・沢田研二、新ご三家・野口五郎郷ひろみ西城秀樹などが束になってかかっても勝目はないのである。74年一年間に陽水が売り上げたアルバム枚数は135万枚総額30数億円である。2位はチェリッシュで105万枚。3位は50万枚。とにかく、井上陽水ほどアルバムが売れる歌手は存在しないのである。
 
・「チューリップとか、いろいろビートルズの影響を受けている人たちが出て来て『われこそはビートルズの精神を受け継ぐもの』と言っていますが、ビートルズだったらぼくですよ。これは決して大袈裟なことではなく、そうです」
 
白い船という私が作った名曲は、知名度という点を除けばビートルズの『Yesterday』とともに二十世紀音楽、スタンダード部門の双璧をなす自他ともに認める曲であります。詩は、港での別れ、船が出てゆく、煙がのこるという日本人の本質であるところのセンチメンタルな心情を鋭くつき、謡曲でよく使用されるパターンをこれほどまでに新鮮に処理できる才能には、われながら時としてうっとりし、いつも奇跡だナと思うのです。曲は、Am,Dm,E7というこれまたセンチメンタルな涙ほとなしるコードをつくし、メロディーは四季を通して人々を感動せしめ、我声はあくまで聴衆の胸に食込み……いくら書いても紙面ではこの名曲の全容を表現しえぬ悲しさ。しかしこれがまたMusicたるゆえん。失礼いたします。
 
・(『あゝ青春流れ者』の推薦文)
 
あなたが、この本を読んでみてー
楽しい事がわかるといい
悲しい事がわかるといい
克服する事が、わかるといい
無意味である事が、わかるといい
愛することがわかるといい
そして、幸せになれるといい
 
あなたがこの本を読んで
若いことがわかるといい
 
その他、井上陽水?知らねえなあー」「陽水君、キミの年は来年だよ、今年は駄目だよ」「陽水のファースト・アルバム『断絶』にしびれっぱなしだった頃」「歌に優しさよりも緊張感を求めて作るんだ」「断絶ライナーノーツ『なぜ歌を作ったりするのか?』」「最高傑作『氷の世界』発表」「ぼく、芸能人になりたかったの」と陽水はいった」「拓郎はサド、ぼくはマゾ、と陽水」など。
 
いいなあ……やっぱり陽水は。久しぶりに「断絶」「センチメンタル」「もどり道」「氷の世界」を聴いてみたくなった!オススメです。(・∀・)

 

 

 

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俺の井上陽水 (旺文社文庫)