「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「逆説の日本史10 戦国覇王編 天下布武と信長の謎」(井沢元彦)

 

さて、このシリーズも、いよいよ10巻目!破壊王」信長が登場だね。(・∀・) いつも思うんだけど、この本は中学高校の歴史の教科書にすべきだと思う。ニッポンを変えた!日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!そのエッセンスを紹介しよう。


・今は「天下統一」という言葉を、昔は「天下一統」といった。意味はもちろん同じだ。実は、日本史上、そうした天下一統の構想を持っていた人物はそれほど多くはない。信長以前で言えば、聖徳太子天武天皇源頼朝あたりがその成功者で、平将門平清盛足利尊氏あたりが失敗者に数えられるだろうが、全部足しても、十指に満たない。はやりたいしたもの、なのである。あの時代「天下人の条件」を満たしていたのは織田信長唯一人であった。信長は、将門や清盛のように「意志」と「行動」を持つだけでなく、頼朝のように「変革を恒常化する具体的なプラン」を持っていた。だからこそ成功したのであり、彼以外の人間が成功することも有り得なかった、と断言できるのである。


信長は決して宗教を弾圧していない。これはまったく事実だ。では「比叡山焼き討ち」「一向一揆の大虐殺」な一体何なのか?あれは宗教団体を弾圧したのであって、思想を弾圧したのではない。真の宗教弾圧とは、後に徳川幕府が行ったキリスト教禁教令のように、「その宗教を信じる者は死刑に処す」、あるいは「追放する」ということだ。しかし、信長はそんなことはしていないのである。


・信長の踏み込んでいった「危険な道」とは何か?それは、あらゆる世俗権力、宗教勢力を超えた存在になること、すなわち「神」になるということなのである。


・信長は決して「話し合い」の英雄ではない。むしろ、その対局にいる人物だ。にもかかわらず、信長が徹底的に破壊することによって、生まれた社会は、むしろ日本人の本性ともいうべき「何事も解決できる社会」であった。新しい世界を築くためには、旧体制の徹底的な破壊が必要だからだ。破壊のあとには新しい世界が必要だからだ。破壊のあとには新しい世界が生まれ、その世界が古くなれば、また破壊を必要とする。現代の日本にも、同じ事が言えるのかもしれない。


その他、織田信長の変革編〜政権の三要素を巡る将軍義昭との抗争」「信長VS宗教勢力の大血戦編〜安土宗論に見る宗教弾圧の正当性」「新しき権力の構築編〜信長の大坂遷都計画と安土城の謎」「本能寺の変〜神への道の挫折編、明智光秀「信長暗殺」の真相」などなど。


やっぱり信長は偉大だったんだね〜!オススメです。(・∀・)