あの猫に会いたい 長谷川潾二郎展
松永記念館 本館・別館(小田原市郷土文化館分館)
小田原市板橋941番地1 0465-22-3635
1/7日(土)〜1/30日(月) 無休 9:00〜17:00 500 円
猫が好き。動く猫が好き。猫の絵も、猫のグッズも好き。ふっと一枚の猫の絵に惹かれた。それが長谷川潾二郎だった。生前無名で画壇にも属さず独自の作風で日本の近代美術史上極めて特異な位置を占めているのだという。
チケットに印刷されている「猫と毛糸」。なんてのびのびしているニャンコなんだ!(^u^)
「桃」
「乾魚」
氏の作品を見て、その平面的な、どこか虚無的な、そして幾何学的でありながら、その中に込められたメッセージのようなものを感じた。どこかで経験したことがある。
そうだ、私の大好きなミュージシャンの早川義夫氏と同じ感性を持っているのだ。潾二郎は、ギターを爪弾き、詩人の魂を持っていた画家なのだ。
潾二郎の覚書をいくつか紹介しよう。
・現実は精巧にできた夢である
・目が直接物に触れる瞬間、視線と現実がぶつかる場所に生まれる鋭い微妙な新鮮な世界。
・現実を超えて、現実の奥に隠れて、それでいて表面に表れるもの。
・面積。比例。骨格。動かしがたい心棒。神聖な幾何学。
・可視と不可視の境界のあるのもの。目に見えるものは見えないものだ。
・よい画はその周囲はよい匂いで染める。よい画は絶えずよい匂いを発散する。よい匂い、それは人間の魂の匂いだ。人間の美しい魂の匂い、それが人間の持つ最高の宝である。
・私の考えでは、「この世のものとは思われない」のは目前の現実で、目前にある現実が、「この世のものとは思われない」ような美に輝いている事実です。
潾二郎の一番の理解者、州之内徹氏の「洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵」 の表紙の絵は誰が見ても惹きつけられるだろう。いいなあ!こんな画家がいたなんて。この猫の絵は確かに盗んでも欲しい!月内開催しています。おススメです。(^u^)