「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜官能の「カーマ・スートラ」解読…『性愛奥義』(植島啓司)

性愛奥義 官能の「カーマ・スートラ」解読  講談社現代新書

性愛奥義 官能の「カーマ・スートラ」解読 講談社現代新書

植島啓司氏といえば、2年前に読んだこの本。偶然と必然の仕組みが分かりケッサクだったね。(^v^)


BOOK〜偶然のしくみ、知りたくない?…『偶然のチカラ』(植島啓司
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20080204


宗教人類学者の著者が語る、インドの愛の指南書『カーマ・スートラ』の解説書がこの本。西欧に紹介されてからまだ、100年ちょっとらしい。ここで語られているのは古代の「愛の技術」である。人間同士が出会って、お互いに言葉を交わし、魅かれ合い、愛し合うための手引書。内容の割にはいやらしさがないのが不思議。タイトルから、買いにくい人のためにそのエッセンスを紹介しちゃおっかな。(^v^)



・人間にとって果たして生きる意味とは何なのか。かつて、プラトンは「ファイドロス」の中で、人間の生きる目的とは、エロス(恋)と通して、ひたすら美しいものに憧れ、地上に生きながら「できるだけ神に似たものになること」と述べている。さらに、古代インドの賢者は、われわれにもっとも必要なものは、ダルマ(美徳)、アルタ(富)、カーマ(性愛)の三つである、と明確に述べている。さて、いよいよ、エロス(恋)カーマ(性愛)についての古代最大の知恵、「カーマ・スートラ」について学ぶべき時がやってきた。「魂の中に生じうる最大の快楽と苦痛を同時に身にうけざるをえない活動」それこそ人間にとってもっとも根源的な体験である。


・全体の構成は七部からなっており、どこから読んでもおもしろい。たとえば、性愛の対象として三部が割り当てられているが、それも「妻について」「他人の妻について」「遊女について」となかなかシュールだ。わざわざ「他人の妻について」という項目立てがあるのがすばらしい。


愛情の強さ 十項目

1 見て惚れる
2 心を惹きつけられる
3 絶えず物思いにふける
4 眠れられなくなる
5 瘦せ衰える
6 享楽の対象から遠ざかる
7 恥も外聞もなくなる
8 気が狂う
9 失神する
10 死ぬ


・インドでは、カーマ(性愛)の人生における意味が高く評価されているわけである。「カーマとは聴覚、触覚、視覚、味覚、嗅覚の五官の働きに、心と魂の協力の対象を享楽することである。その本質は感覚器官と対象の一種独特な接触にあり、この接触から生ずる快楽の意識がカーマと呼ばれる」このカーマの定義から、やはり、きわめてスピリチュアルな要素が見てとれるのではないか。


どの章も面白いんだけど、特に、「美女の32の条件」、「一人前の女性64の条件」、「情事の対象6の条件」、「女からの愛情表現15の条件」、「彼女の獲得法10の条件」、「セックスしてはいけない女性10の条件」、「男の求愛を拒む人妻24の項目」、「簡単に手に入る女36の項目」、「女の心理を読む8の項目」、「人妻をゲットする11の方法」、「間男の24の条件」、「女の貞節が失われる原因の9項目」、「男からお金をだましとる手管の27項目」、「恋人を袖にする方法の28項目」、「他人を自分の思い通りにする法の7項目」…などは、「へえ〜!」ってな感じ。

えっ!?なんで小野塚がこの本を読んでいるかって?それは聞かないで下さい…。(^ム^) …とにかく、おススメです。


植島啓司ブログ
http://k-ueshima.cocolog-nifty.com/