- 作者: 乾 くるみ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 文庫
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本の後ろ表紙の解説には、こう書かれている。
【僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて……。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説――と思いきや、最後から2行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず2回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー】
最初は80年代髣髴させる昭和のいい時代の恋愛ストーリーだなあと思って、読み進んで、最後の2行になって…あらっ?ちょっとまてよ!?…ということは…どうなっちゃうの!?えーっっ!!!\(◎o◎)/! ってなカンジで二回目を読んでみるとめちゃ面白い!!!まるで小説の中のだまし絵みたい!(^。^)
レコードのようにA面、B面と別れていて各章立ての名前がかつての名曲の名前がズラリ。
sideA 「揺れるまなざし」「君は1000%」「YES−NO」「LuckyChanceをもう一度」「愛のメモリー」「君だけに」
sideB 「木綿のハンカチーフ」「DANCE」「夏をあきらめて」「心の色」「ルビーの指輪」「SHOW ME」
どう?あの頃のあの時代を思い出すでしょ?中でも印象的な文章を紹介しよう。
「イニシエーションって言葉の意味わかる?」
「イニシエーション……通過儀礼ってこと?」
「そう。子供から大人になるための儀式。私たちの恋愛なんてそんなもんだよって、彼は別れ際に私にそう言ったの。初めて恋愛を経験したときには誰でも、この愛は絶対だって思い込む。絶対って言葉を使っちゃう。でも人間には−この世の中には、絶対なんてことはないんだよって、いつかわかるときがくる。それがわかるようになって初めて大人になるっていうのかな。それをわからせてくれる恋愛のことを、彼はイニシエーションって言葉で表現してたの。それを私ふうにアレンジすると−文法的には間違っているかもしれないけど、カッコ良く言えば−イニシエーション・ラブって感じかな…」
なんか、学生時代を思い出しちゃったよ!当時は携帯もないし、こんな感じで恋愛したんだよね。懐かしいなあ!さあ、あなたは二回読むかな?(^−^)このA面、B面の秘密(?)が分かるかな?おススメよ!(^_-)-☆