「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜もし人生をやりなおせるなら?…『リピート』(乾くるみ)

リピート (文春文庫)

リピート (文春文庫)

必ず二回読みたくなる傑作として、この本、すごかったね。(^J^)


BOOK〜驚愕のラスト2行!…『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090703


さて、もしタイムマシンがあったら?もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら? この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて……。


ある日、大学4年の毛利のところに、今から1時間後に地震が起こるという電話がくる。風間と名乗る男は、時間旅行者=リピーターだった。「一緒に過去の自分に戻りませんか?」彼は、今の記憶はそのままに、意識だけ10ヶ月前の自分に戻れる時間旅行=リピートに、毛利を勧誘する。疑いつつも参加した説明会には、年齢も職業も異なる9人が集まる。リピートというものに疑心暗鬼を抱きつつ、案内役の風間を含め、10人を乗せたヘリコプターは時空の裂け目へと向かうのだが…。そのエッセンスを紹介しよう。


・「ええ、時間が巻き戻るのです。過去のある時点における、自分の肉体の中へと、自分の意識が戻るわけです。ただし、今まで経験してきたことの記憶はそのままで、つまり未来の記憶を持ったまま、過去のある時点から、自分の人生をやり直せる―それを私たちはリピートと呼んでいます。そんな夢みたいなことが現実に出来ると知ったら、誰もがそれを望むとは思いませんか?


・「十月のある日のある時刻になると、ある場所に、口が開くのです。何と言うか―時空の裂け目、黒いオーロラとでも言いましょうか。で、そこに入ることによって、今年の一月の時点へと、時間が戻ってしまうわけです。誰であろうとも過去へ戻れる。…簡単にいうと、まあ、そういうことになりますかね」


・「さて、リピーターが実際どんなメリットを持っているのか―どんなアドバンテージを持っているのか、というと、唯一、未来の記憶を持っているということろが、他の、普通の人たちと違っているわけです。でもそれは、あくまでも記憶だけの話です。メモは過去に持っていけないわけです」


・「注意点はすべてリピート後の生活についてなのですが、まず一点。リピートの秘密は決して誰にも漏らさないでください…中略…」


この本は私たちの何気ない行動が何かのきっかけになる、風が吹けば桶屋が儲かるのように、ドミノ倒しのようにつながっているんだなあ…とよくわかりました。私は「リピート」は要らないかな…。いつも全力で生きているんで。でもめっちゃ面白いよ。おススメ!