「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜健さんの珠玉のエッセイ…『旅の途中で』(高倉健)

旅の途中で (新潮文庫)

旅の途中で (新潮文庫)

日本を代表する俳優・高倉健さん。(^◇^)私が好きな映画は、鉄道員(ぽっぽや)』『幸せの黄色いハンカチ』『遥かなる山の呼び声』は泣けたなあ…。(T_T) 健さんって真っ直ぐで、寡黙で、私の死んだオヤジにたたずまいがちょっと似ているんだよね…。同じ世代だからかな。


その健さんがエッセイを出しているとは知らなかった…。ニッポン放送のラジオ番組の、原稿や対談をまとめたものなんだけど、健さんの人柄が伝わってくるような珠玉のエッセイ集。私の明治大学の大先輩だということは知っていたのだけど、相撲部だったとは意外でしょ!?その中で特に響いたエッセイを紹介しよう。


『寒青』


最近好きな言葉があって、
腕時計の裏蓋に、その言葉を彫ってもらいました。
「寒青」……。「かんせい」と読む。


中国語で何と発音するのか知りませんが、
漢詩の中の言葉で「冬の松」を表すそうです。


凍てつく風雪の中で、
木も草も枯れ果てているのに松だけは青々と生きている。


一生のうち、どんな厳しい中にあっても、
自分は、この松のように、
青々と、
そして活き活きと人を愛し、信じ、触れ合い、
楽しませるようにありたい。


そんな風に生きていけたら……。
とても好きな言葉です。


『感動』

〜中略〜

人間にとっていちばん寂しいのは、
何も見ても、何を食べても、何の感動もしないこと。
感動をしなくなったら、人間おしまいだと思うんですね。
こんなに寂しいことはないと思います。


人間にとっていちばん贅沢なのは、心がふるえるような感動。

お金をいくら持っていても、
感動は、できない人にはできません。
感動のもとは何でもいいんじゃないでしょうか。
美しいとか、旨いと感じるとか、
一日に一回でいいから、我を忘れて、立ち上がって、
拍手ができるようなことがあればいいですね。
今の世の中で、こんな幸せなことはないんだと思います。


一日に一回では、多すぎるかもしれません。
一週間に一回でもいいですから、
心が感じて動けることに出会いたい−。
とても贅沢だと思いますが、
感じることをこれから探し続けたいと思ってます。


…ん…なんかいいなあ…。コトバのひとつひとつが深く響いてくる感じの本。おススメです!(^v^)