「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「なぜ日本の当たり前に世界は熱狂するのか」(茂木健一郎)

 
自分では当たり前だと思っていることが、ほかではビックリされることってあるよね。(^^) まさに「流し」も、そう。「なんで歌詞を覚えてるんですか?」→「えっ?なんで覚えてないの!?」、「なんで楽譜を見ないでコードが分かるんですか!?」→「えっ?このメロディだったらこのコード進行しかないじゃん!」(笑)
 
まさにこの本もそうかも。
「こんまりから高校野球まで、日本ブームの本質を「日本人の脳」から考える。なぜいまこれほどまでに、世界で日本の文化や価値観が求められているのか?グローバル化して「村化する世界」で、かつて時代後れだと考えられていた日本人の感性が最先端に躍り出た、と茂木氏は語る。クオリアの本質に挑み続けた脳科学者だからこそ描けた、「礼賛」でも「自虐」でもない、「等身大」のどこにもない日本人論の誕生」そのエッセンスを紹介しよう。
 

「日本はすべてのチームの模範だと思います」2018年FIFAワールドカップロッカールームの清掃)。日本で当たり前とされているような価値観が、世界では想像以上に驚かれる、という事実である。

 
ベースボールと日本の高校野球の温度差は、そもそもの目的が違う。ベースボールが娯楽、あるいはスポーツの楽しさを追求するという目的を持っているのに対して、日本の高校野球は、その根底に教育がある礼に始まって礼に終わる、ルールを守る、最後まで手を抜かずに闘うことが美徳とされる。
 
 
・あらゆる文化は“パチンコ玉”のごとく、いちばん上に位置するローマをスタートし、シルクロードを通って、中国、朝鮮半島を経たあと、最後に日本に落ちてくる。島国である日本は、その実、世界のあらゆる文化の坩堝(るつぼ)だったということだ。島国特有の独自性を保ちながら、パチンコ台の受け皿に由来するような多様性ももっている。そうした日本の面白さが、現代のラーメンやカレーライスに現れているような気がするのだ。
 
ヨーロッパやアメリカでは、日本のように高度に細分化された専門店をほとんど目にしない。東京では鮨店、焼鳥店、うどん店といった具合に専門的に細分化されている。さらにうま味」という独自の味覚の発見を象徴として、日本食にはかなり細かい食感の分類がある。サクサク、まったり、シャキシャキ、とろ〜り……。世界中のどこを探しても、食感のオノマトペにこれだけ数がある国はないだろう。
 
「おまかせ」は「こだわり」同様、外国人が驚く日本人の習慣であるじつはこれまで海外にはほとんど存在しなかった。ところが、日本食ブームとともに「おまかせ」の概念も広く知られるようになり、いまや高級店を筆頭に、破竹の勢いで飲食店に「おまかせスタイル」が拡散している。
 
日本人にとっての「生きがい」は、じつにささやかでプライベートな側面をもつ。どこまでも自由で平等なものである。それは八百万の紙の多様性を基盤にした日本文化と、その遺産のなかに深く根付いた概念なのである。そんな日本の「生きがい」は、やがて「道」という生き方にたどり着く。茶道、書道、県道からラーメン道、漫画道、野球道。日本には数え切れないほどの「◯◯道」があるが、それは生きがい」と密接にリンクしているに違いない。
 
雑談には目的がない。何かを伝えようという意思ではなく、相手との空気感のなかで自然と発生するものである。それはまた、スピーチのように自分の意見を主張するためのものではなく、相手との絆を深めるために成り立つコミュニケーションといえる。
 
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「「こんまり」の根っこに見える神道の世界」「現代日本でも有効な「十七条憲法」の精神」「白洲次郎に日本人が強く惹かれる理由」など。
 
あらためて日本ってスゴイんだね。φ(..)メモメモ 目からウロコでした。超オススメです。(^^)