「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「無意識と対話する方法」(前野隆司×保井俊之)

 

福岡に来てから一人で過ごす時間が長くなり、必然に自分との会話が増えた気がするなあ。2年前に入院した時もそうだった。生きるとは?仕事とは?家族とは?幸せとは?本当に必要なものって何だろう!?とかね。

 

さてこの本。「グーグルほか世界の一流企業や教育機関が注目する新しい時代のコミュニケーション方法「ダイアローグ(対話)」について、やさしく解き明かす一冊」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・(保井)ネイティブ・アメリカンには分配の知恵もあります。彼らやお酒やタバコを回し飲みするんですが、これは希少なお酒やタバコを、分け隔てなく、平等に分配するために生まれた文化だと考えられています。この発想もまた、ダイアローグとすごく密接に関係しているんです。
 
(前野)ブータンでも同じような体験をしました。麺料理のお店が何軒か集まっている一角があったのですが、そのうちいちばん美味しい一軒が賑わっていてすぐに品切れになって閉店してしまった。それで、ある日本人の駐在員が「あなたの店は美味しいんだから、もっとたくさんつくればいいのに」と話したら「とんでもない。そんなことをしたら他のお店がやっていけなくなるでしょう」と答えたんです。この発想は、わたしたち日本の古層にある文化とも似ていませんか?
 
・(保井)わたしたちの思考は、近代的な「論理」という見えないクサリでギチギチに縛られています「どうしてそんなことをするのか。現実的なメリットを知りたい」という価値観もまさにその1つでしょう。古層に潜っていくことは、そのクサリから解き放たれることだとわたしは考えています。そうすることで、自分たちが本来持っていたほとばしるもの、気づきを取り出すことができる。その結果、この社会においても価値のあるクリエイティビティを発揮したり、イノベーションが起こしやすくなる。これがダイヤローグのメリットといえるでしょうか。
 
・(前野)心の平穏を保つセロトニンの伝わり方を決めるセロトニントランスポーター遺伝子の型によって、幸せを感じやすいか、不安を感じやすいかが決まるらしいんですね。どうやら日本人は、不安になりやすい遺伝子を持つ人が世界でもっとも多いらしいんです、2位は韓国。逆に、幸せな型の遺伝子を持つ人がもっとも多いのはデンマークでした。もしかしたら日本人は、白黒はっきり決めるのが遺伝子的にもともと苦手な国民なのかもしれません。
 
・(保井)日本人は「この1年間何事もなくて良かったね」というような平穏無事なあり方に幸せを感じますね。ところがこの感覚は、アメリカで生まれたポジティブ心理学では扱われていない。彼らは「それって幸せなの?」と驚くかもしれません。あるブータン人に「幸せってどういうことだと思いますか?」と聞いたら「夕方タバコを吸いながら、山に沈む美しい日の入りを見ているとき」と答えたんです。
 
・(前野)ちなみに保井さんは、何をしているときに幸せを感じますか。
 
(保井)何でしょうね。静かな水面でとてもゆっくりとカヤックを漕いでいるときですかね。論文を書いているときも同じです。どちらも「他のことを何も考えていない」という点が共通していると思います。ただ、日常の業務をしているときは、すごく疲れるんです。たぶんいろんなことを考えてしまっているんでしょう。
 
・日常生活では、会社や学校で論理的に説明することに全身全霊をつかい、SNSやメールで週7日間、24時間絶え間なく合理的な判断を迫られる。このような生活では心のなかの半分が忘れられてしまうのではないでしょうか。
 
いいなあ!ワタシがいま、一番幸せを感じるのは、みなさんのリクエストに応えて「流し」をして喜んでいるのを見てるときかな。まさに、無意識にギターを弾いて、「他のことを何も考えていない」もんなあ。「流し」がワタシにとっての生きがいなのかもしれない。いろんなことを考えさせられます。オススメです。(・∀・)