最近、ご縁をいただいた石黒謙吾さん。名著であり、ワタシのギャグの原点でもあり教科書でもある『ダジャレヌーヴォー【新しい駄洒落】』は、友人が入院する際に差し入れで送った本でもあります。(・∀・)
約300冊の本をプロデュースされたそうで、あの石黒さんが企画・プロデュースした本ならなら全部読みたい!と決めました。それがこの本。
自分でも忘れていたけど、一度このブログにも取り上げていたんだね。(笑)コレコレ!♪
書いてから気づきました。再読する価値があるなー!♪
「喜怒哀楽の真髄、試験に出る(かもしれない)頻出単語」「愛、恋、出会い、別れ、喜び、哀しみ……時代と心が宿る言葉、40年間総ざらえ」「昭和叙情絵師・上村一夫の作品16点特別掲載」そのエッセンスを紹介しよう。
・夕陽の色を表すのに「しぼったばかり」とは、 なんてすごい表現なんだろう!吉田拓郎が歌う「落陽」 を初めて聴いた時の感動は忘れません。夕陽の鮮烈な赤い色が、 ギュッとしぼられジュワリと海に溶けて染みていくように広がる、 その「ジュワー」という音すら聞こえてくる気がしたのです。 それが歌詞の冒頭にくるこの衝撃。
・昭和44年生まれの私は、いわば歌謡曲が一番盛り上がっていた時代に幼少期と青春を送っています。テレビやラジオからこういった名曲が流れ、それに囲まれて育っているわけですから、思い入れが強いのは当然といえば当然。もう刷り込まれているみたいなものです。
・昭和歌謡を聞いていると、このようなクラクラする感動や「そのあとの展開」を妄想したくなる衝動が何度も起こります。そして次第に、歌詞をつぶさに追うのがクセになり「ムードいっぱいの言い回し」や「ぼんやりと共通するイメージを持つ言葉」「その次代を色濃く反映したキーワード」を発見するのがたまらなく楽しくなりました。それがきっかけとなって、この本に至ります。
・歌謡曲は、気持ちそのものではなく情景が中心に描かれることが多いので、自分の思いや経験を投影しやすい!だからこそ飽きないのだと思います。
・昭和歌謡はまさにそんな時の強い味方。「馴染みの店」に行く常連客のごとく、昔から何度も何度も聴いているのに、またその曲を聴いて「ああー、やっぱりこれだよ!」と安心し、今の心境によって新たな感動が湧いてくる。歌謡曲の歌詞は一瞬のうちに心の慰めと時間旅行をかなえてくれる暗号のようです。
【あたい】
ハスに構えた思春期の女性が使う一人称。自分をこう呼ぶ女性は、かなり早い時期に処女を捨てている。昭和の時代でさえもこれを使う人はとても少なく、少々わざとらしいほどの「自分は普通の人と違う」演技臭がする。
(「あんたのバラード」「プカプカ」「性(サガ)」)
【あの子(あの娘)】
女性が、特定の女友だちをこの言い方でウワサに出した場合は注意すべきだ。名前すら口に出すのが悔しい、嫉妬の対象だと察するべきだろう。しかも「あの子に比べたらどうせ私なんて……」とグチが始まる危険度が高い。
(「あの娘」「待つわ」「夜空」)
【置き手紙】
本人を目の前にしては気まずいが、どうしても言っておきたい気持ちを伝える最適な手段。同棲相手が出ていく際に置いていく決別状。ただし、内容は思い出話と説教に終始し、肝心の「出ていく理由」がすっぽり抜けている。
(「下宿屋」「置き手紙」)
【お元気ですか】
手紙の最初の一文。具体的な返事が戻ってきそうになり人に求める。健気な情報収集。ただ本人もほぼ答えを期待していない。この一言に込められているのは、元気だったらいいいな、とひたすら願う純粋な気持ちである。
(「お元気ですか」「みずいろの手紙」「思秋期」)
いいなあ!「てるてるソング」で「流し」ているワタシにとってはバイブルだよね。超オススメです!(・∀・)♪