「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「「未熟さ」の系譜 宝塚からジャニーズまで」(周東美材)

 

いや〜!オモシロい!!!「未熟さ」という視点で日本を俯瞰すると、こういう理論になるんだね!まさに目からウロコだっ!!!(・o・)

 

ジャニーズ、宝塚、女性アイドル……なぜ私たちは“未完成なスター"を求めてきたのか?「お茶の間の人気者」を通じて日本文化の核心を解き明かす、気鋭の社会学者による本格論考。卓越した歌唱力ではなく“若さや親しみやすさ"で人気を得る「女性アイドル」、ジュニアからのデビューが一大イベントとして注目される「ジャニーズ」、入学試験の様子が毎年報じられ、未婚女性だけでレビューを上演する」そのエッセンスを紹介しよう。

 

日本のポピュラー音楽文化には、世界的に見ても稀有な特徴が存在する。その特徴とは「未熟さ」である。たとえば、卓越した歌唱力や官能的な魅力ではなく、若さや親しみやすさによって人気を得る「アイドル」ジュニアからのデビューが話題に上り、歌も芝居もニュースキャスターもこなす男性タレント集団ジャニーズ」、入学試験の結果発表の様子が毎年報じられ、未婚女性だけでレビューを上演する宝塚歌劇団など、いずれの音楽文化も「未熟さ」を基本的な特徴に含んでいる。
 
・日本社会では「なんとなく昔から当たり前のようにあったもの」として存在し、その成立背景やルーツなどがことさら意識されることもない。しかし世界のなかでもほとんど類例がない。
 
・ポピュラー音楽とは「大量複製技術を前提とし、大量生産〜流通〜消費される商品として社会の中で機能する音楽であり、とりわけ、こうした大量複製技術の登場以降に確立された様式に則った音楽」と定義される。すなわち条件としては資本主義とメディア技術(レコード、ラジオ、テレビ、印刷技術、雑誌、大劇場など)である」
 
・日本におけるポピュラー音楽の誕生は、初の流行歌レコードとなった1914(大正3)年の松井須磨子カチューシャの唄』もしくは映画主題歌として爆発的なヒットを記録した1929(昭和4)年の佐藤千夜子『東京行進曲』をメルクマールすることが一般的である。本格的に成立するのは、第一次世界大戦後つまり大正から昭和初期のことだった。当時の日本社会は、資本主義化・都市化・技術革新が進展し、社会の基本構造が大きく転換する社会変動を経験していたのでありその中でポピュラー音楽が成立するための基盤も整っていったのである。
 
「童謡」は、もともとは1910年代の終りから20年代にかけて爆発的に流行した通うであった。これがポピュラー音楽なのだという印象は薄いかもしれない。
 
・現在の宝塚の第一印象に「未熟さ」をあげる人は少ないだろうが、設立当初の宝塚はまさに未完成であることの魅力を一番に考えいたのである、現在のイメージとはかけ離れたものだった。
 
渡辺プロダクション」「グループ・サウンズ」「スター誕生!」など。

 

オモシロいなあ!一気に読んじゃったなあ!♪日本の芸能史だね。超オススメです!♪