「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界」(高山真)

日本のフィギュアスケーのレベルは高いよね。この間の羽生結弦くんと内村航平のコラボはスゴかったよねー!♪
 
フィギュアスケート界で人気実力ともにナンバーワンを誇る羽生結弦しかし羽生のスケーティングを語るとき、たいていの人は「美しい」「観客を引き込む」という曖昧な表現に終始するか、「何回ジャンプを跳べたか」という点をクローズアップするばかりだ。著者は、三八年間この競技を見続けてきた生粋のスケートファン。マニアックな視点で、「羽生の演技の何がどう素晴らしいか」を、表現、技術の両面から徹底的に分析する。羽生以外の現役男子・女子スケーターはもちろん、歴代スケーターたちの名プログラムもフィギュア愛炸裂で語りつくす」そのエッセンスを紹介しよう。


・38年間フィギュアスケートを見続けてきた人間として、羽生結弦の成長ぶりや、オリジナリティあふれる持ち味の磨き上げ方には、いつも驚かされてきました。ただ単に「オリンピックの金メダリストだから」とか「人気がものすごくあるから」などという理由だけだったら、私もこれほど羽生結弦の演技を楽しみにする人間にはなっていなかったと思います。私が羽生の演技にまず驚いたのは「その難しいジャンプに、何を組み合わせているか」ということでした。ジャンプの前後に「プラスアルファ」で加えているものが非常に多いのです。そしてその「プラスアルファ」は、年々進化する一方です。
 
・この本で羽生結弦という選手のすごみ、ひいてはフィギュアスケートというスポーツのすごみ打ち込んでいる全選手のすごみを伝えることができたら。オリンピックが終わった後も、さまざまな演技を見返すときの「ひとつの目安」としてお読みいただけたら…と思っています。
 
・テレビや新聞などでは、4回転ジャンプの「種類」と「跳ぶ数」そして、その成否が主に取りざたされています。もちろん、ジャンプの得点配分がいちばん高いのは確かですし、実際に顧客がいちばんに盛り上がるのも、ジャンプの部分でしょう。しかしう、現在はもちろん過去においても、ジャンプの種類と数が勝敗を決めた時代はない、と私は思っています。「ジャンプ以外の部分、トータルパッケージとして非常に優れた選手が勝つ」のです。ここ数年、「ジャンプの高難度化」と同じくらいはっきり目に見える形で「各選手のトータルパッケージの作り方」が明確になっているわけです。これが、ますます私をフィギュアスケートにのめり込ませている要因です。
 
 
 
・ひざと足首の柔軟性を最大限にいかしていること。
・厳密な体重移動を実現しているため、瞬間的に正しいエッジに乗っていること。そのため、乗った瞬間より、流れの中でスピードが速まること。
 
・「1歩」の距離が非常に長いこと
・8種類の組み合わせ、その踏み変えの複雑さや正確さが素晴らしく、それが曲の音符やリズムと見事に融合していること。
 
そして【チャンと羽生が対照的なのは、】
 
・「重厚感とスピードを、信じられないほど高い次元で両立させている」チャンに対して、「信じられないほどのスピードを出しつづ、本来あるはずの体重をまるで感じさせない。そんな『エアリー感』を実現させている」のが羽生。
 
だと私は思っています。
 
・友人のマツコ・デラックスとは、お互い伊藤みどりの熱烈な信奉者で、私たちは伊藤みどりを愛しすぎているあまり「みどり」と敬称をつけないファーストネームで呼んでいるのです。伊藤みどりは、まさに女子シングルの世界をガラリと変えてしまいました。先駆者であり、革命児であり、美しい競技者でした。伊藤みどりのことは、私は語っても語りきれません
 
・私にとっては伊藤みどりの時代から、スケーターは、「他者からの評価の壁を、自分自身の努力やここいちばんの集中力で破り、一段二段と高いところへ行く人たち」でした。その姿に、「自分ももうちょっとやんなきゃ。周りがどれだけなぐさめてくれたとしても、やるのは自分なんだから」という力をもらってきたわけです。そういう「気づき」とか「エネルギー」を与えてくれる存在が、私にとってのスケーターなのです

 

なーるほど。伊藤みどりってそんなにすごかったのかあ!!!知らなかった!!!あらためてフィギュアスケートを見る目が変わるよね。フィギュアファンの方も、そうでない方も一読をオススメします!♪(・∀・)