「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「駅名学入門」(今尾恵介)

京急沿線沿いに住むワタシ。2020年、駅名変更があった。仲木戸」→「京急東神奈川」、「新逗子」→「逗子・葉山駅」、「花月園前」→「花月総持寺など。

長年親しんだ駅名が変わるってスゴイことだよね。ワタシが学生時代は、「大秦野」→「秦野」、「大根」→「東海大学前」とかあったけどね。(・∀・)

 

さて、この本、「駅名学」というものがあるとは知らなかったっ!!!

そもそも駅名とはどういうものか。その歴史的変遷から浮かび上がってくる、思想、そして社会的・経済的・文化的背景とは。さらに、「高輪ゲートウェイ」のようなキラキラ駅名はいかなる文脈から発想されるのか。駅名の命名カニズムを通して、多くの発見が得られる、知的刺激に満ちた本。地図・地名・鉄道研究のエキスパートによる、初めての駅名学」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・明治五(1872)年にたった二駅(仮営業時)で始まった日本の駅は一万ほどに増えたが、その名前をめぐるあれこれを、時代背景などを思い描きながら楽しんでいただければ幸いである。
 
・明治に入ってしばらくの間は宿場のことを駅と読んだ。神奈川県の箱根は「箱根駅」でスタートした(明治25年箱根町)。一方で、その隣は「小田原町であった。
 
・停車場は「ていしゃば」とされているが、「ていしゃじょう」である。鉄道業界での正式用語としては今もこの用語は現役だが、一般にはすでに使われなくなって久しい。大正期から昭和ひと桁までに徐々に「駅」の呼び名は一般に定着したと見ていい。
 
鉄道は、法的には鉄道と軌道の二種類が存在する。軌道は当初は、馬車鉄道後に路面電車で適用されるようになった概念だ。
 
各地域から選出される代議士たちがその地盤のために線路を引っ張ってくる、いわゆる我田引鉄が生じるのは自然な成り行きである。
 
西武新宿線花小金井駅小金井にお花見に行くならこの駅で下車してね」とばかり花小金井という駅名を創造した。
 
・最近になって大学駅名が急増している。高松琴平電鉄田中道駅「農大前」と改、長野県上田丸子電鉄別所線下本郷駅「本州大学前(現大学前)」に改称。最も新しい横浜市羽沢横浜国大駅に至るまで、新設、改称による大学駅の増加は相変わらず続いている。教育内容はともかく、少なくとも「交通の便」がハンディとならないよう、最寄りに線路があれば費用の一部を分担してでも駅の設置や既設の駅の改称で大学名を世に売り込む戦略に出ているのであろう。
 
・かつて助兵衛新田という地名があった。好色な人を「好兵衛」と呼んだのが転じたのだという。
 
 
都心の意味で用いられている駅名では中より「本」や「本町」の方が多い。最も古いと思われるのが明治29(1896)年開業の本千葉駅である。
 
・北海道の旭川駅は今でこそ市名と同じ「あさひかわ」だが、昭和63(1988)年までは駅だけ濁音の「あさひがわ」だった。しかし意外なのは明治31(1898)年にシア所に開業した時のカワを同38(1905)年4月1日にわざわざガワに変更したことである。
 
 
武蔵野線は「東西南北」の見本市」「最初の「ヶ丘」は阪急の雲雀ヶ丘」か」「昭和も終盤に入ると「野」が流行」「「キラキラ駅名」の本場ーつくばエキスプレス」「東武動物公園杉戸駅)ショック」「ネーミングライツで「笠上黒生(さがみくろはえ)」が「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」など。
 
「助兵衛新田」っていう駅があったら良かったなあ!写真で映えるよねえ。オススメです!(・∀・)