「孤独のグルメ」などで大活躍の俳優の松重豊さん。明治大学のひとつ先輩だ。やっぱりウチの大学は「個を大事にする会社」、個性的な人が多いよね〜!(・∀・)
その松重さんの本だよ〜!物書き松重豊、誕生!軽妙洒脱な筆致で描かれる演者の心象風景。連作短編小説12編+エッセイ25編を収録」そのエッセンスを紹介しよう。
・「あそこの菩薩さんなぁ、中、空っぽですんや。 木の仏像やのに中くりぬくのは手間やけど、 そうせんかったら千年以上ももちまへん。 火事があっても軽くて持ち運べるし、ひび割れもせえへんからな、 よう考えて作られてますんや。
その空っぽの空洞に、いろんなもん入るようになってて、 あんたみたいな人の愚痴もぎょうさん入るようになってますねん。 そいでもな、また別の人来たらまた空っぽのまんまや。 またなんぼでも入るんや、ようでけてる。 ある人に言わせたら宇宙らしいねんけどな。 京都出たことも無い私には宇宙ゆうたかてよう分からんけどな。
あ、そや、空っぽとな、無、ちゅうのは違うんもんなんやて」
深いなあ……。最後の行のオチが実に利いている。オススメです。(・∀・)