「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「おちゃめに100歳!寂聴さん」(瀬尾まなほ)

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おちゃめに100歳!  寂聴さん

おちゃめに100歳! 寂聴さん

  • 作者:瀬尾まなほ
  • 発売日: 2017/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

現在98歳の瀬戸内寂聴さん。いつのまにか瀬戸内晴美から出家して寂聴さんになって、もう何年になるのだろう!?その寂聴さんの秘書が書いたのがこの本っ!

 
「まなほが来てから、よく笑うようになったと言われるのよ」。66歳年下の秘書しか見ることのできない寂聴さんの「おちゃめな素顔」と「愛あふれる本音」を赤裸々に綴った初エッセイ。先生の可愛らしさ、優しさ、強さ。そして人には見せない弱さ、寂しさ――。笑えます!泣けます!人を愛することの素晴らしさにあらためて気づかされる一冊。同時に本著は、先生との出会いを通じた一人の女性の“魂の成長”ドラマです」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
瀬戸内寂聴。わたしが7年間ともに生きている先生は、止まることなく、ずっと走り続けている。過去も見ずに前だけを見て。一度切りの人生を後悔しないように、自分の心のままに正直に生きることを教えてくれた。後どのくらい、一緒にいることができるかわからなけど、いつか離れ離れになるその日まで、わたしは先生とずっと一緒にいたい。
 
24時間、365日、休みという休みを持たない先生。大好きなお風呂に入って手脚を伸ばしているときくらいは、ゆったりと過ごして欲しい。
 
「書くことは快楽」と言い切った先生は、28歳のときからペン一本で生きてきた。28歳のときに三島由紀夫へファンレターを書き、ペンネームをつけてもらい「三谷晴美」の名前で雑誌『少女世界』少女小説青い花』を掲載し、初めての原稿料を貰う。30歳を前に出会った小説家・小田仁二郎と8年間の不倫生活夏の終り』は代表作だ。35歳の『花芯』という小説いは『子宮』という言葉が何度も出てくることやポルノ小説で自分のセックスを自慢している」などの匿名酷評を受け、文壇から5年も干される。その経験があるからこそ、今でも仕事を頂くことがありがたいと言い、基本的にどの仕事も断りたくないという気持ちを強く持っている。
 
・先生の本来の考え方は作家は「孤独」であるべきだと思っている。結婚していたり、家族がいることもなく、ただ一人で書く。一人だからこそ書ける。だからこそ先生は「ひとり」にこだわり続けるのかもしれない。そして先生はいつも「自分は幸せになってはいけない」と思い続けている
 
「私はもうしたいことも、食べたいものも、行きたい場所もすべてかなえたからもうないの。だからいつ死んでもいいの」と先生は言うけれど、決してもう書き尽くしたからこれ以上小説書く必要はない」と言ったことは一度もない。
 
体調が良くなってからの先生は毎晩、お酒を欠かさない。寂庵の中には、紫色のネオンが輝くホームバー「ぱーぷるがある。尼寺にバーって!!(笑)「肉を食べないと、書けない」というほどの肉食女子「首にかけている。これ(輪袈裟)を外せばいいの」と言って、ひょいと外してもりもり食べる。
 
わたしは24時間先生のことを考えているお休みをもらって旅行に行ったって、何をしていても先生のことを忘れることはない。おいしいものを食べると、「先生もここに連れてきてあげたいな〜」と思うし、悲しいことがあると「先生助けて〜〜!」と思うし、嬉しいことがあれば「先生聞いて!」と思う。のわたしの頭の中は先生でいっぱいなのだ。
 
不倫の何が悪いの?好きになってしまったのだから仕方ないでしょう?好きになるって雷が当たるようなものなのよ。だから、それをよけるか打たれるかしかないの。恋は突然、降ってくるんだもの。それは運命なのよ。雷に打たれた経験がなく死んでいくなんて私は不幸だと思うわ。たった一度の人生だもの。『好きになった相手に奥さんがいただけ』と思って気持ちを穿けばいい。でも人の幸せを奪った上での、自分の幸せはあり得ないけどね。
 
いいねえ!寂聴さん、100歳は軽くいけそうだね。母に読ませたいなあ。オススメです。( ^ω^ )

 

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おちゃめに100歳!  寂聴さん

おちゃめに100歳! 寂聴さん

  • 作者:瀬尾まなほ
  • 発売日: 2017/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)