「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「談志の遺言 人生の本質に迫る名言」(立川談志著・吉川潮監修)

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談志の遺言

談志の遺言

  • 作者:立川 談志
  • 発売日: 2016/11/14
  • メディア: 単行本
 

 外出自粛要請を素直に聞き、先週の土日は、自宅でヒキコモってました。いや〜退屈っ!というか、ある意味パラダイスだね〜!(笑)ただ、もっと狭い部屋で2週間隔離は、ツライわ〜!(笑)こうなったら晴耕雨読。読書するしかないね。(・∀・)

「芸人だろうが、芸術家だろうが、タレントでもかまわない。「立川談志」であるのだからそれでいい」。2011年11月の死没から5年、落語界の中興の祖、立川流家元七代目談志が語録で再び降臨。高座で学んだ人生の金言、厳しくも愛情溢れる弟子育ての名言、世相を家元流にぶった切る放言など、談志が放った珠玉の言葉を厳選。貴重な未公開写真とともに、味わい深い談志節で綴る、人生に効く言葉が詰まった一冊」その名言のいくつかを紹介しよう。
 
修行とは矛盾に耐えることを覚えることといっていい。
 
欲しいものは取ればいいのに、取りにいかないで「欲しい」という。つまり、欲しくないのだ。文句もいわない、行動も起こさないのは、欲しくないのだ
 
・経験の短いわたしの結論ではあるが、ものになりそうな奴には、「怒鳴る方がいい」
 
後輩を育てるということはかつて海のものとも山のものともわからなかった私を、今日まで育ててもらった落語会と小さん師匠に対する恩返しであろう。
 
・矛盾というか、いいたいことも言えないし、自分の意見や主張がまるでいえない状態に耐えてきた人の方が、後になって、後輩に対して思いやりがあるようになるもので、ストレートに育ってきた者より、はるかに理解力がある。
 
永六輔志の輔を誉め、「談志はいい弟子を持った」と書ったが、「冗談いっちゃ不可ねぇ」逆なのだ。「志の輔はいい師匠に恵まれた」のである
 
弟子はみんな馬鹿。
 
・落語は、ひと口にいって「人間の業の肯定を前提とする一人(いちにん)芸である」といえる。なら業の肯定がある一人芸であれば、それはすべて落語なのか、と問われれば、私は「そうだ」と答えている。
 
悩み、考え、挫折し、また演る。
 
・「人間の業」の肯定とは、非常に抽象的ないい方ですが、具体的にいいますと、人間、本当に眠くなると「寝ちまうものなんだ」といっているのです。分別のある大の大人が若い娘に惚れ、メロメロになることもよくあるし、飲んではいけないと解っていながら酒を飲み、「これだけはしてはいけない」ということをやってしまうものが、人間なのであります。
 
・今は録音があり録画があるけど、どれほど感銘というか、空気感まで伝えられるかわからないからね。あたしの落語は、一期一会でしょうな。
 
落語はなぜ「面白い」のか、それは、笑いのすべての要素が入っているからであり、そこへさらにイリュージョンをぶち込んだのが立川談志であるだから談志の落語は「さらに面白い」。
 
落語というのは「演者のパーソナリティ」以外の何物でもないナニ、落語ばかりでなく、芸能の全てといってもいい。
 
・(立川談之助)昔はよく、夜中に「コロッケ買ってこい」と言われるという伝統があったね。あたしもやられた。夜の二時か三時ごろに「コロッケ食いたくなったから」って。どんなコロッケでもいい、持ってこられなかったら「バカ野郎、クビだ」肉屋を叩き起こして、こさえさせたりしたよ。あるいは、材料買ってきて、自分で作ったり。あれ、何もコロッケが食いたいからじゃなくて、そいつがどれだけやれるかを試しているんだな。
 
・(立川談幸)師匠は弟子たちに常々こう言っている。礼状は書けよ。それも、すぐにだぞ」「そのうち」なんて言っていると時期を失うからだ。(中略)仕事以外でも相手を喜ばせる。嬉しい気持ちにさせる。これも師匠のサービス精神なのである
 
・私は、自分の子供に、米の飯の美味さ、富士山の雄々しさ、夕暮れの美しさ、銭湯の良さを教えました。結果、子供は二人とも、今でも銭湯に行き、米の飯を何より喜ぶようになった。ついでにいうと、日本人とは「米と富士山と桜」の好きな奴のことを称うのである。
 
・例の街に住む浮浪者達。今や、これらの人を「ホームレス」と言う。どっちでもかまわない。が、奴らは良い。あまり他人に迷惑をかけていないからだ。奴等よりも、もっと人間の根本のところで迷惑をかけている奴のほうが、世の中にはたくさんいる。
 
・チャリティでも何でもやるのは勝手だ。貧しい人でも、地球でも、何でも救え!私は河原乞食だから絶対に他人を救わない。人からもらうことしか考えない。
 
立川流一門に比べると、他の噺家どもは全部ダメ。バカばかりこいつら立川流にくると、全部前座となる。いや、それ以下である。
 
・物事ってなあ手前(てめえ)で、見たものだけが「本物」だ。アトは噂話よ。
 
ふざけてでもいなきゃ、この世の中暮らせねえよ。
 
若者に未来はない。あるのは時間だけ。
 
・人間一日だけ幸せになりたければ、床屋に行くといい。
一週間幸せになりたければ、結婚するといい。
一年幸せになりたければ、家を建てるといい。
一生幸せでいたければ、自分に正直であるといい。
今宵、幸せになりたかったら、談志を聴くがいい。クァーッ!
 
雨の日は寝てようよ。
 

こんなご時世、ふざけてないと、笑っていないとやってられない。お笑いファン、落語ファンにオススメです。(・∀・)♪

 

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談志の遺言

談志の遺言

  • 作者:立川 談志
  • 発売日: 2016/11/14
  • メディア: 単行本