最近ハマっている、谷川彰英さんの地名本。これもオモシロい!地名雑学博士になれる!地理好きの人はハマるよ〜!(・∀・)
「自然環境や地形に変化が富んでいて、かつ長い歴史のある日本は、地名の豊さでは世界トップクラスにある。そのため、ユニークな地名のルーツを探っていくと、その地名の付けられた地域の自然や地形、歴史や文化に基づいて名づけられているということに行き着く。本書では、都道府県別に切り分けるという新鮮味ある切り口で、各都道府県にユニークな地名について解説するうんちく百科である」そのエッセンスを紹介しよう。
・柳田國男は『地名の研究』(1936年)で「地名とはそもそも何であるかというと、要するに二人以上の人の間に共同に使用せらるる符号である」と記し、その本質を説いている。不可能なことだが、仮に一人で住んでいたならば、地名は不要であるが、他人にある場所を伝えようとしたら、それは言葉で表現しなければならなくなる。それが地名である。地名は人類発祥とともに誕生しており、それが今日まで営々と継続しているのである。
・柳田はさらにこういう。「最初の出発点は、地名が我々の生活上の必要に基づいてできたものであるからには、必ず一つの意味をもち、それが当該土地の事情性質を、少なくともできた当座には、言い表していただろうという推測である。ところが現在の実際はどの地方に行っても、半分以上の地名は住民にも意味が判らなくなっている。世が改まり時の情勢が変化して、語音だけは記憶しても内容は忘却させられたのである」
「とっておきの地名」がオモシロイ!
・「弘前」
なぜ「ひろさき」と読むのか?もともとこの地は「広崎」というところだった。たぶん市の北西を流れる岩本川、浸しを北に流れる平川の間に洪積台地と功績平野が広がって突き出しているので「広崎」と呼んでいたのであろう。「高岡城」を「弘前城」に改称したのは二代城主津軽信枚で、確かに「高岡」という地名であるが、それ以上に、未来に向かって「弘く前を見る城」という意味のほうが発展性があると考えたのであろう。「広」と「弘」はともに「ひろい」という意味だが、「広」はどちらかといえば、物理的空間を示すのに対して「弘」は学問や精神的な広がりを意味することが多い。そのような判断があたものと考えられる。
「草津」
草津の由来は硫化水素が強い臭いを発するところから「くさい水」の意味で「くさみず」「くそうず」と呼んだことによるとされる。もともと「くさず」と今は「くさつ」である。
「酒匂川」
古くは「逆川(さかがわ)」と記され、海水が逆流して渦を巻いていたことがうかがえる。「逆勾(さかわ)」の文字が原義に近いとされるが「勾」は「かぎ」あり「曲がる」の意味である。「逆」の文字を縁起のよい「酒」に変えて「酒匂川」としたと考えてよい。
ワタシの実家のある小田原の「酒匂川」になんで「酒」の文字が入って居るのか!?の疑問が解けた!地理好きの方、必読。オススメです。(・∀・)