「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「あなたを奪うの。偏愛小説集」(窪美澄 千早茜 彩瀬まる など)

 


偏愛小説集 あなたを奪うの。 (河出文庫 く)


この本は、スゴいなあ。男には書けない世界だなあ。「偏愛」だよ「偏愛」!?(笑)オンナのエネルギーというか情念ってスゴいなあ。学べるなあ……。φ(..)メモメモ 


あなたを絶対手に入れる、どんなことをしても―。許婚を待たなくてはならない女、恋人に過去を知られたくない女、小島と男を奪い合う女、愛人と夫との間で揺れ動く女、若くてきれいな男しか愛せない女…。略奪愛をテーマに、燃え上がりはじける愛のひと時を、5人の女性作家たちが紡いだ、におい立つようなめくるめく恋愛譚」その中の名言を紹介しよう。


人妻は夫の存在を意識させた方が感度がいい。女って奪われたい生き物なんだと思う。けど、その実、奪うのが大好きだ。時間や、身体や、歓心や、金を、自分の「好き」を与えた男から容赦なく奪い、貪ろうとする。さも当然の権利とでもいうように。その無自覚ぶりがやっかいなところだ。


男に愛されている、求められているのだと気づく瞬間があります。目の前の男が、激しく自分を欲しているのだと。言葉であったり、仕草であったり、表現方法はさまざまですが、滾(たぎ)る欲情を必死で抑える男のいじらしさを女は悦びます


私は寂しかったのです。心も、身体も。どうして男の人は、女の身体を置き去りにして平気なのでしょう。身体を放っておくと、心も離れてゆくことになぜ気づかないのでしょう。


ああ、私が欲しかったものは、これなのです。私を欲しがる男、奪ってくれる男、退屈な日常から救い出してくれる男。女としての私が欲しくてたまらない、男。私に欲情する男。


・私はセックスそのものはそんなに好きではありません。いえ、むしろ痛いから苦手ですし、本当はなくても構わないのです。ただ、私は男が私を欲しているのが、好きなだけなのです。男の欲情が一番伝わってくる行為がセックスで、だから私はセックスを求めているのです。セックスを好きじゃないのに、セックスを連想させる仕草で男たちの欲情を喚起するのは、セックスは、男を惹き付けるのに最適だからです。セックスは目的ではなくて、手段なのです。


やっぱり恋愛小説っていいね、人間力が磨けるね。オススメです。(・∀・)


 


偏愛小説集 あなたを奪うの。 (河出文庫 く)