「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方」(川上徹也)

 


物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方 (角川oneテーマ21)


SA(ソーシャル・アライアンス)のトレーニングで常日頃、伝えているのが、「商品」を売るのではない、「商品から得られる利益と可能性」を売るのだ!そしてそのキーワードが「映像とストーリー」だということ。


さてこの本。そのものズバリだね!先、越された〜!(笑)「売れない時代に物やサービスを売るためには、物ではなく物語を語ることで「独自化」「差別化」していくこと。「物を売らず物語を売る」方法を、ストーリーブランディングの第一人者である著者が伝授する」そのエッセンスを紹介しよう。


・今、日本全国に数多くあるお店は、大きく2種類に分けられます。「商品だけを売っている店」と「商品以外を売る店」です。人間は買い物をする時、「商品そのもの」を買いたい時と「商品以外の何か」を買いたい時があるのです。私がカフェに入るのは、コーヒーという商品を買っているのではなく、気持ちよく読書できる空間や時間を買っているのです。


・カフェだからコーヒーを売る。書店だから本を売る。酒屋だからお酒を売る。鉄道会社だから移動手段を売る。このような考えで商売を続けていく限り、小さな会社やお店の未来はありません。小さな会社やお店は商品だけを売ってはいけないのです。それはなぜでしょう?


・スーパーよりかなり高い値段なのに通販で大ヒットしている野菜。味はさほど変わらないのにどうしても一度は食べたくなるリンゴ。同じお弁当を売っているのに人の数倍を売る新幹線の販売員。今、教科書的なマーケティングだけでは考えられない「売れる」という現象が全国各地で多々起こっています。それは価格、品質、広告、流通以外の選ばれる要素が存在するからです。つまり「商品」そのものを売らずに別の要素を売っているのです。それは、ずばり、「物語(ストーリー)」です。「商品が本来持っている価値をうまく物語化して発信すると人は興味を抱いてくれる」のです。


・いろいろなものが「物語の種」になり得ます。たとえば「体験」「人と人とのつながり」「社会貢献」「正直である」「社員を大切にする」「ビジョンがある」「接客」「経営者の生い立ち」「創業者の思い」「従業員のキャラクター」「売り方」「おもてなしの気持ち」「おまけ」「店頭の陳列法」「包装」「遊び心」「コミュニティ」「サプライズ」「秘密」「期待値超えのサービス」などです。


・人類の三大発明としていろいろなものが言われていますが、私自身は「言葉」「物語」「文字」だと思っています。


値下げをすることは、商品やサービスの価値自体も下げてしまいます。2008年、価格が安いほど脳の幸福度が低くなるという研究結果が、カリフォルニア工科大学スタンフォード大学経営大学院の研究者によって示されました。5ドルのワインでも45ドルで売るとそれなりの価値を持つということです。「売上を増やすために価格を引き下げてはいけない。消費者は安売りされた商品を買った時には喜んだかもしれない。いざその商品を消費する時には安い商品という意識が影響して、その商品にあまり喜びを感じない可能性がある」特に、小さな会社やお店が勝負すべきは「価格」の土俵ではなく「価値」の土俵です。


オイシックス社長、高島宏平さん「食べ物と食べ物にある物語をセットにして食べると、普通に食べるよりおいしく感じる」


「物語(ストーリー)」の定義。お客さん・社員・取引先などの対して語る、本当にあった(フィクションでない)「個人」「会社」「お店」「商品」などにまるわるエピソードやビジョン。


・「物語」を使う7大メリット

1 興味をもってもらえる 2 感情移入してもらえる 3 記憶に残る 4 オンリーワンになれる 5 失敗を語ることで深い共感を得る 6 イメージを共有できる 7 口コミしたくなる


デメリット 1 理性に訴えた法が効果は高い場合もある 2 「物語」は食わず嫌いされる可能性もある 3 大きなマイナスにある場合もある



ストーリーの黄金率

1 何か欠落しているまたは欠落させられた主人公
2 何としてもやり遂げようとする遠く険しい目標やゴールに向かって
3 数多くの葛藤、障害、敵対するものを乗り越えていく


・あなた自身、会社、商品などの中に「ストーリー黄金律」にかなう要素を洗い出してみましょう。

「会社の創業ストーリー」「経営者自身の生い立ちのストーリー」「商品開発のプロジェクトX型のストーリー」「商品のこだわりを追求するストーリー」「経営の危機を乗り越えたストーリー」「社会貢献で世界を変えていくストーリー」「未来の高い大きな目標に向かっていくストーリー」


・3つのオンリーワンの見つけ方

A 分野をできるだけ絞り込む
B 勝手に宣言してしまう
C 見せ方、魅せ方を変える


・ラブストーリー戦略〜お客さんと相思相愛になるための7つの魔法〜

1 物を売るな、物語を売れ!
2 おもしろそう、と思わせる
3 五感すべてに訴えかけよ
4 お客さんと親密になり、一緒に行動せよ
5 自分をさらけだせ
6 ミステリアスな要素を残せ
7 期待値を1%でも上回り続けよ


その他、「業界5位のビール会社がひと言のコピーで1位になった理由」「物語とネーミングの力で大ヒット商品になった「ピーチかぶ」「納豆嫌いの大阪人が思わず食べたくなる「小金屋食品」の物語」「もやしに秘められたストーリー「もやしのきずな」「自由の女神修復プロジェクト」「函館でしか味わえない「ラッピ体験」とは?」「日本文化の体験をてんこ盛りで売るホテル=うたのぼりグリーンパークホテル」「下町のメリヤス工場の物語=小高莫大小工業」「モテる会社には物語がある」「ラブラブになることで地ビールのトップブランドに=ヤッホーブルーイング」「従業員の顔出しでお客さんと親密に。超地元密着スーパー=一期家一笑(豊橋)」など。


そのとおりだね!安かろう悪かろうはイヤだよねえ。超オススメです。(・∀・)


 


物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方 (角川oneテーマ21)