「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「北海道 地名の謎と歴史を訪ねて」(合田一道)

 


北海道 地名の謎と歴史を訪ねて (ベスト新書)


地理が好き、地理の本が好き。(╹◡╹)今回は北海道だよー!


北海道は、魅力的な地名の宝庫。著者が一つひとつ町を訪ね歩き、地名の由来を紐解いていく。200以上の地名が写真と地図とともに紹介されており、読み進むうちにアイヌ民族の英知、開拓の歴史、美しい自然など、実に魅力的なものがたりとの出合いがある」そのエッセンスを紹介しよう。



北海道の地名は、ほとんどがアイヌ語を基にしているアイヌ民族がその地の特徴をとらえて名づけたのを、和人が、音訳したり、意訳したり、あるいは長い歳月の中で転化するなどして現在の地名になった。


・音訳の中で、とくに目につくのが「ナイ」「ぺ(べ)ッ」。どちらも川、河川、谷川、沢などを意味するが、使い方は微妙に違うようだ。その次によく出て来るのが「ビラ」(ガケ)「シリ」(地)「ポロ」(大きい)など。単語をつなぐと意味が見えてくる。例えば旭川は「チュプ(日)・ペッ(川)」を和訳したものだ。


・でも北海道の地名すべてがアイヌ語を基にしているわけではない。全体から見るとごく僅かだが、岩見沢、函館、千歳、八雲などの和名が見える。しかも命名の意味を探っていくと、思いがけない事実にぶつかる。


・北海道の地名の特色のもう一つは、本州以西の県名や地名が散見されることだ。これは明治期から始まった北海道開拓に、新天地に夢を賭けて入植した人たちが、自分たちの住んでいた故郷の地名をそっくりつけたことによる。たとえば「北」をつけた「北広島」、「新」をつけた「新十津川」をはじめ、地域に入るとズバリ「山口」とか「福井」などの集落があったりする。北海道のほど故郷から持ち込まれた神社が多い地域はないといわれ、札幌には全県の県人会が存在するという。


アイヌとは「人間」を意味し、自然を崇拝し、その中で誇りをもって生きてきた。川を人間同様の生き物で、それも女性そのものと考えていた。だから川は人体と同じ部位名を持っていた。


・函館はもともとアイヌ語ウショロ・ケシ=「入り江の・末端」の意。享徳3年(1454)豪族の河野政道がこの地に渡り、館を築いたが、その館が箱の形に似ていたので、箱館と呼ばれるようになった。「函館」に変わったのは明治維新だ。


その他、稚内=ヤム・ワッカ・ナイ=冷たい・水・出る沢」「歌志内=ペンケ・オタ・ウシナイ=上流の・砂の・多い・川」「札幌=サッ・ポロ・ペッ=乾く・大きい・川」「小樽=オタル・ナイ=砂だらけの・沢」「夕張=イユウ・パロ=温泉の・口」「十勝=トカチペッ、トウカプチ=乳房のあるところ」「石狩川=イ・シカリ・ペッ=非常に・曲がりくねった・川」「長万部=ウアシ・シヤマンベ=雪・ヒラメ」「アブナイ川=アブ・ナイ=釣針・川」など。


特に、「文豪夏目漱石戸籍地」は、知らなかったなあ!しばらく北海道に行っていないなあ。生きたいなあ。オススメです。(╹◡╹)


 


北海道 地名の謎と歴史を訪ねて (ベスト新書)