「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「東京二十三区女」(長江俊和)

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東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

 

 

全作品読破を狙っていた長江俊和さんの本。これでようやく達成かな!

 

「ライターの原田璃々子は、二十三区のルポを書くため、いわくつきの場所を巡っていた。自殺の名所と呼ばれる団地、怨念渦巻く縁切り神社、心霊写真が撮れた埋立地、事故が多発する刑場跡……。後ろ暗い東京の噂を取材する璃々子だったが、本当の目的は、同行する民俗学講師・島野の秘密を探ることだった。心霊より人の心が怖い、裏東京散歩ミステリ」そのエッセンスを紹介しよう。

板橋区高島平団地。総戸数1万戸以上のマンモス団地として知られている。23区で最大の収穫量を誇っていた徳丸ヶ原と言われたこの大稲作地帯に、一大コミュニティーが形成された。団地の人口はピーク時は3万人にも達したという。かつてこの団地で飛び降り自殺が相次いだことは本当のことだ。昭和55年には自殺者数が123人に達し、社会問題にまで発展した。当時はまだまだ構想建造物が珍しく、投身自殺にはうってつけの場所だったんだろう。


板橋。埼玉との辺境、東京最果ての区。自殺が多発する団地。縁切榎。もらい子殺し。かつて江戸の出入り口の板橋宿として、反映と栄華を極めた場所。一転し貧民窟に変わり果て、多くの嬰児の魂が失われた。東京という名の怪物。そこで生じた負のエネルギーが渦巻いている町……板橋


渋谷区。谷底にあるこの土地にはかつて、渋谷川や宇田川など多くの河川が流れ込んでいた。江戸時代、このあたりは渋谷村と呼ばれ、豊富な水資源と緑に溢れた自然の景色が広がっていたんだ。東京の中で、この渋谷という場所は最も変貌を遂げた土地と言っていいだろう。


港区麻布の地名の由来について、最も興味を惹かれるのは、アイヌ語『アサップル』が転じたという説、『渡る』という意味縄文人アイヌ民族だったのではないかという説もありまして、縄文民族の住居跡は貝塚が多数発掘されているのです。太古の昔、麻布十番あたりはまではまだ海でした。高台に位置する麻布は、当時は突き出た半島のような場所だったのでしょう。だから縄文人はこの地に『渡って』やってきたのです。その証拠に、アイヌの土地だった北海道知床半島には麻布町、札幌には麻生(あざぶ)、函館に近い檜山郡には厚沢部町があります。

交番とは、警察官が「交代」で「番」をするから、交番というらしい。以前は、交番は俗称で派出所と呼ばれていたが、平成6年の警察法改正により交番が正式名称となった。

・ご存じですか。なぜこの遺跡は、大森貝塚と言うんでしょう。ここは品川区の大井です。それなのにこの遺跡は大森貝塚とあります。大森とは、大田区の地名ですよね。ここは大森ではない。ではどうして、この遺跡は大森貝塚と言うのでしょうか。大森貝塚は、二つあるのは知っていますか

呪いや怨念は途絶えることなく連鎖しています。土地に残された恨み。無念の死。女の執念。今起こっている現実の事件は全て、過去の出来事に由来しているんです。


その他、「縁切榎」「妻には過去のゆか 憂い怒る怖い。かなし ✕✕英司」「岩の坂事件」「小タール症候群」「江東区一帯に土地を拡大し続けなければならない理由」「大森貝塚の食人習慣」「鈴ヶ森刑場」など。

 

長江俊和さんの他の本もハマるよ〜!オススメです!(・∀・)

 

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東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

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