「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「紅と白 高杉晋作伝」(関厚夫)


紅と白 高杉晋作伝


幕末&明治維新関連の本ってときどき読みたくなるよね。あの激動の時代に、先達たちはどう生きたのか、に興味津々。


さて、この本。「歴史は本州の西端に生まれた男を、激動期の舵取り役に選んだ――。明日を信じ、悩み、もがき、苦しみ、幕末という激動期を、疾風のごとく駆け抜け、27歳という若さで天命をまっとうした、幕末の風雲児・高杉晋作の短くも波瀾に満ちた生涯を活写したノンフィクション小説」そのエッセンスを紹介しよう。


晋作は、多感で内省的でもある。自身のことを「頑愚」「狂暴」「無頼」と称したりする。その一方で「明日を信じる」という意味で底抜けで楽天的である。机の上ではなく、走りながらものごとを考える。人見知りをすることもあるが、他人を理解し、包容することができる。正義感が強いわりには、あちこちで「正義」から脱線する。そしてなにより、日本人であることに誇りをもっている。


吉田松陰の早い晩年、彼の師、佐久間象山に晋作のことを、こう紹介している。


「この高杉と申す者、僕よりも十歳年少で、学問に勤しみはじめてからまだそれほどたっておらず、そちらの方はまだまだであります。しかし、素質、物事の真理をいがつ能力とも卓越しております。高杉は僕のことを師として接してくれております。また僕も彼を重んじ、兄事しております」


「久坂(玄瑞)と高杉の差は、『久坂にはだれもがついてゆきたいが、高杉だけはどうもいかん』とみなが言うほど高杉は乱暴になりやすかったので人望が低く、久坂の方が人望が高かった」(天野清三郎)


〈動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然として、あえて正視するものなし〉伊藤博文〈機を見て動き、奇を以て人に勝つ。洛西の一奇才〉中岡慎太郎)。


今、高杉が生きていたらどんな行動を取るんだろう。そんなことを考えながら読みました。オススメです。(╹◡╹)



紅と白 高杉晋作伝