この本はユニークだ。日経新聞で人気コラムの「私の履歴書」に天国の坂本龍馬(になりきった著者)が振り返る、激動の幕末、そして波乱万丈な生涯とは!?司馬遼太郎の『竜馬がゆく』 などの歴史小説や、大河ドラマ『龍馬伝』などの誤った龍馬像ではない、等身大の龍馬とは?そのエッセンスを紹介しよう。
“「日本を洗濯した」大胆な開拓者”、“『船中八策』という独創的な提案で維新を実現したヒーロー”、“郷士という低い身分だが命がけの「脱藩」で天下へ雄飛”
平成の世に生きる人たちには、私、坂本龍馬のキャッチコピーとしてこんなところが、心に焼き付いていることだろう。だが、そんなふうにおおげさに言われるのは、人に褒められることが嫌いな方ではない私でもさすがに戸惑ってしまう。
だいたい、私は志士たちの中では、「難しいことを言わずに、みんなで協力して仲良くやろうや」と軽やかに動きまわるのが取り柄で、激烈な改革のシンボルにされるような人間ではおよそない。私がすぐれた思想家だとか、クリーンな人間などと思われても困る。なにしろ学問が苦手で、難しい本を読むことはあまりせず、インテリ揃いの志士たちのなかでは例外的な存在だった。
どうも作家さんたちは、子供のときの私のだめさ加減と、乙女姉さんのスーパーレディーぶりを極端なかたちで描きたがるので困る。
これからお話しするのは、もっと生身の、人間くさい。しかし真実の龍馬である。
いやいや、まさに坂本龍馬のイメージがガラリと変わったなあ。こういうシリーズっていいなあ。龍馬ファンの方、歴史ファンの方に特にオススメです。(・∀・)