「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「創価学会の研究」(玉野和志)



創価学会の研究 (講談社現代新書)


日本最大級の宗教法人、創価学会。集鎌倉時代の僧・日蓮の教えを信奉する仏教団体で、国内に公称827万世帯を擁する。(Wikipediaより)

この本は批判でも賞賛でもなく中立的に、学会の活動とは何なのか?を研究した本。「幸せするシステム」が存在しているのだか。φ(..)メモメモ


勤行、教学、折伏、財務──学会員の日常とは??保守化・巨大化した組織は、これからどこへ向かうのか。社会学者が知られざる実像に迫る、批判でも賞賛でもない、はじめての学会入門」そのエッセンスを紹介しよう。



勤行やお題目はすべての学会員がやっている宗教行為であって、単なるひまつぶしでも、気分転換でもない。すべてはご本尊や大聖人のもとで価値多い行為とみなされるのである。つまり、これまでの創価学会をめぐる多くの言説のように、教養の妥当性がどうとか、宗教思想としての深みをうんぬんすることよりも、創価学会が実は会員に対して毎日の具体的な行為(勤行・お題目)を指し示し、そこに宗教的な信心の核心を置いてきた点にもっと注目すべきなのである。それをあえて理解しようとするならば、われわれが生活のリズムを維持するためにふつうは個人的に行っていることを、神聖なふるまいとして共同的に維持し、その効果もまた共同的に評価され、指示される。そういうしくみをつくり上げていると理解すべきであろう。それはそれなりに、決して呪術的ではない、合理的な行為として、ある程度の効果を持ちうるのである。


創価学会を称して「幸せになれる宗教」という言い方をすることがある日蓮大聖人の教えにその真実があるかどうかとか、法華経」や「南無妙法蓮華経」や「御本尊」にその効能があるかどうかは、それを信じるかどうかの問題である。しかし重要なのは、これらを実現していく、いわば「幸せにするシステム」とでも呼べるものが、創価学会の組織や活動の中に存在しているということである。


勤行と座談会を中核としたこのような創価学会のシステムは、社会の中で孤立的な立場に置かれていた多くの人々にとって、まさに自らの運命を切り開いていくうえで、大きな力を与えるものであった。


創価学会は、都市に流入し生活に困難を抱えた人々に、その困難に立ち向かい、前向きに人生を生き抜いていくために必要な生活のリズムと規律を与え、それを維持していけるだけの社会的なつながりと実践な言語能力を獲得する機会を提供したのである。そのような信仰にもとづく社会的連帯のしくみこそが、創価学会「幸せにするシステム」にほかならない。しかし、それはきわめて強固なつながりであるがゆえに、社会的な軋轢を生じさせるものでもあった。


へえ〜なるほどねえ〜。いろいろな面で知らない情報が満載。オススメです。(・∀・)




創価学会の研究 (講談社現代新書)