「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「お坊さんが隠すお寺の話」(村井幸三)

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お坊さんが隠すお寺の話(新潮新書)

お坊さんが隠すお寺の話(新潮新書)

 

どこの世界でも「ウラ」のハナシというのはオモシロイっ!ワタシが以前いた生命保険業界でもここでは語れないウラのハナシというのがけっこうある。いつか書いて見たいけどね。(笑)

 

さてこの本。タイトルがいいじゃあーりませんか!!「お坊さんが隠すお寺の話」だってさ。(・∀・)

 

日本人から信心が失われて久しい。それでもお寺は、「葬式仏教」を頼みに、かろうじて生き延びてきた。しかし、法外なお布施や戒名料ばかりを要求する一部住職に、檀家さんの我慢は限界寸前。結果、仏教に頼らない葬儀が急増、さらに過疎化や後継者難の影響もあって、地方の末寺は崩壊の危機に……。自業自得の日本仏教に、再生の道はあるのか。お坊さんが黙して語らない、それでも知っておきたい、現代のお寺事情」そのエッセンスを紹介しよう。

 

菩提寺があぶない。全国7万余りのお寺のうち1万5千寺がすでに住職のいない空き寺になっています。寺の最大の失敗は、死者を送るお葬式に目が向きすぎ、檀家に心の栄養を送り込む役目をすっかり放棄してしまったことす。そのことが人々の信頼を失った大きな原因と言えます。また仏教内部にはも構造的な問題がお寺の後継者問題です。
 
・(五木寛之)葬儀などの際、包んだお布施に釈然としなかった人は一人や二人ではあるまい。数十万円、ときにはそれ以上が領収書もなく渡されるいまどき政治の世界でもない話だ。「相場」と言われる額の当否も外部には分かりづらい。不透明さが仏教界への不信を招いているのではないか。
 
天皇家は明治のはじめに「大転宗」をやっています。大和朝時代から1500年あまり、それまで信奉していた仏教をあっさりと見捨て、神道に宗旨変えしました聖武天皇においては三宝(釈迦、仏法、僧のこと)の奴(召使いと仕えまつる天皇とまで言い切っていたのにもかかわらずです。それまで天皇家菩提寺は、京都になる真言宗泉涌寺せんにゅうじ)でした。歴代の天皇や皇族の葬儀は、87代四条天皇からずっと仏式葬で行われ、位牌は今も泉涌寺に祀られています。ところが、明治朝廷はその御魂を宮城中の皇霊殿に移し、宮中にあった仏教の法具はすべて泉涌寺に納め、仏教とは縁を切ったのです。
 
宗教年鑑 平成19年度版』によると、全国にお坊さんは約31万3000人、うち女性がなんと14万6000人もいるのです!これはあまり知られていない数字じゃないでしょうか。
 
菩提寺のはじまり」「江戸時代のお寺事情」「創価学会友人葬」「お葬式をしないお寺(清水寺東大寺薬師寺唐招提寺など南都仏教系のお寺)」「大乗仏教の成立」「鎌倉仏教のセ成立とお葬式」「日本仏教の恩人は中国仏教」など。
 

やっぱり因果応報なんだよね。そういうタネをまいちゃったんだねえ……寂しいなあ……。オススメです。(・∀・)

 

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お坊さんが隠すお寺の話(新潮新書)

お坊さんが隠すお寺の話(新潮新書)