「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「名門小学校 最高の授業」(鈴木隆祐)


私は小田原市のフツーの公立の小学校を出たのであるが、たまにテレビで有名私立小学校の「お受験」などの話題が出ても意味がわからなかった。まあジモトに私立小なんてないもんねえ…。(^_^;)


さて、この本。「これからの格差社会を生きる人間力を養うには、小学校からの英才教育が課題となりつつある。急上昇する中学受験率を受け、私立人気は小学校にも拡大。本書では、注目される名門小学校での授業の実際を取材、その教育力を比較する。「お受験」を選択する親子の必読の書」そのエッセンスを紹介しよう。


私立小において実際、どんな教育が行われているのか?簡単にまとめると

1 それぞれの創立理念がくっきり
2 宗教教育は中学高校より濃密
3 多様な児童の才能に配慮
4 偏差値的学びよりも生きる力を重視
5 家庭をサポートし、失われる“地域”の役目も果たす



青山学院初等部】自由闊達さの中で展開される骨太の人間教育


二時限目の一年生の生活科の授業だった。“お散歩”と称して公害の植物の様子を観察する、児童お待ちかねの時間だ。私はクラス一同とともに秋の陽射しさんざめく屋外に飛び出す。担任教諭によれば「月に一度行い、季節の変化など、いろいろな“気づき”を大事にしている」のだという。


初等部には「通信簿」はない。指導上の個別対応を徹底させており、日々の学習内容はその日のうちにしっかり完結されているから、というのがその理由だ。(むろん、反復練習の必要な計算や漢字などは家庭でも学習している)。だが自由闊達な同校でもマナーの大切さは丁寧に教えている。それも食を通じて。


毎日の給食を大切にしているが、学年ごとに交替で週に一回、日頃より手間をかけるという木曜ランチョンになる。これは35年前から続けている。ほとんどフルコースの給食で、季節の食材を子どもに知らせるまどの教育的効果も持つ。代わりに該当外の学年はこの日だけはお弁当。母のありがたみを知る、というわけだ。


その日の六年生のメニューは和食で、懐石風の優しい味わいの献立。特にお浸しや吸い物の繊細な出汁が素晴らしくて、何杯もお代わりしてしまった。食後に啜るほうじ茶も芳ばしかった。


鰹節もお茶も本物を使ってます。普段から化学調味料にたよらず食材にもこだわっています。食事は人間の基本ですからね。食育は本来、家庭の役割かもしれませんが、忙しい現代、家では疎かにされがちなので、学校を介して教えるのです。二年の三学期は親子揃って食べる機会も設けてますが、おいしいので両親が出席権をめぐって喧嘩になるみたいですよ」


その他「変わりつつある私立小学校の存在価値」「名門小学校の授業ー伝統校の場合」「ニューウェーブ私立小をめぐる」「私立小“お受験”の実際」など。

なーるほど。こういう教育があるんだねえ。目からウロコ!オススメです。(・・)