「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「極楽の観光案内」(西村公朝)


いや〜この本は実にオモシロイ!!!永年の疑問が解けたような気がした!


極楽って本当にあるの?あるとすればどんな所なの?どうすればそこに行けるの?仏典に描かれた極楽のすべてを愛宕念仏寺住職の著者がイラスト満載で分かりやすく解説。この世にいながら極楽の世界を知る方法「十六観想」、極楽という世界を創った「四十八の大願」、極楽を描いた曼荼羅図の秘密など、「極楽」をテーマに仏教思想の根本をやさしく読み解いた絶好の仏教入門書」そのエッセンスを紹介しよう。


・京都・清水寺大西良慶管長さんに「極楽はあると思いますか?」と聞いたことがあります。「お経の本に、ある、あるといいうているのだから、あると信じないとしょうがないやないか」という返事でした。小僧が「お風呂がわきました」と知らせにきたら、この小僧は嘘を言っている。熱いかどうか自分で手を突っ込んでみないとわからない、というのでは不安で裸になれん。つまりあの世からのお迎えがきたら、あると信じて死んでいったらええやないかお釈迦さんや歴代の偉いお坊さんたちが、「ある」「ある」といって、お経にも書いてあるんやから信じないとしょうがない。信じて裸になって風呂に入るという気持ちにならないとしょうがないじゃないか、というのがお答えでした。


・お釈迦さんは、ビンバサラ王イダイケ夫人の二人に、極楽行きの観想法を教えました。これを「十六観想」といいます。このことは観無量寿経に書かれています。その方法に十六の順序があります。どのようにすれば、極楽世界を見ることができ、さらに極楽浄土ができるかという観想の方法が十六あるということです。


極楽浄土は、「九品の世界」になっています。これは極楽には、私たちの行ける場所が九種類あるということです。上品・中品・下品の三段階、さらに上生・中生・下生の三段階の計九種類ということになります。例えば、歌舞伎座へ行って同じ芝居を見る場合に、特等席の切符を自分が持っておれば特等席へ入っていけますし、立ち見の切符の人は立ち見席しか入れません。もうちょっとよいことをしておけばよかったと反省します。


結局、私たちはお母さんの胎内にいる赤ん坊のようなもので、お母さんの姿はわからない、見えないのです。そしてお母さんの生命に私のすべてをお任せするより方法がないのです。生まれますと私もお母さんも共にまた宇宙という大きなお母さんの胎内にいるということになっています。だから私たちは宇宙、自然に任せなければしょうがない。亡くなったとき、どこに行くかといえば、これは、やっぱり宇宙の中で、つまりお母さんの胎内のようなところに飛び散っているということです。


・このように見ていきますと、一切の衆生は、宇宙を構成しているすべてのものと一緒であるというように考えてもいいことになります。あの山もこの川も、あの人も、この花も、全部法から生まれている。法の中で生きているだけだと。


その他、「極楽浄土の情景」「想像を絶する『四十八の大願』」「阿弥陀如来の十二光」「西方とはどこか」「往生、魂はどこへ」「宗派別、あの世はどう迎えてくれる」など。


仏教は深いねえ。極楽浄土へ行きたい方、超オススメです。(・∀・)