「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「天皇陛下を見るとなぜ涙が出るのか」(河合敦)

この本のタイトルを見て、本当にそうだなあ…と同感した。私は天皇皇后両陛下を見ると、涙が出ることがあるのだ。

さて、世界一受けたい授業で有名な歴史学者河合敦先生が紐解く、日本人が知っておくべき天皇の歴史入門書。古代から今につながる天皇観の変遷とは!?そのエッセンスを紹介しよう。


・震災の翌月、天皇皇后両陛下は、交通の寸断された被災地に自衛隊のヘリコプターで降り立ち、南三陸町仙台市の被災者たちを強く励まされた。自ら膝をついて被災者一人ひとりに語りかける天皇皇后両陛下に対し、涙を流して感謝している人びとの姿が、テレビの画面に大きく映し出された。さらに両陛下は津波で破壊された被災地を見下ろし、静かに黙礼をした。そのお姿をテレビで拝見した瞬間、私の胸に熱いものがこみ上げてきた。なぜだかわからないが、ただひたすらに国民の平安を願う天皇という存在を「ありがたい」と感じたのである。これまであまり抱いたことのない感情に、戸惑いを覚えた。なんとも不思議なことであった。


・私たち日本人は、意識はしてもいなくても、天皇陛下に敬愛の念を抱く人が大半だ。直接、陛下からお声をかけていただいた人の多くは、感激し、時には涙を流す。どうして天皇陛下を見ると涙が出るのか、なにゆえ有り難いと感じるのか。本稿では、そうした天皇という存在について、歴史的観点からさまざな切り口で考察を試みる。


・私たち日本人と天皇家を深いところで結びつけているいちばんの理由は、天皇「ひたすら平和を祈り続ける存在」であったことだと思う。疫病や自然災害の沈静化を祈り、戦乱を沈めるための仲介を果たしてきたのが天皇であった。私利私欲のためではなく、ただひたすらにこの国に生きる民のため平和を祈る人、それが天皇陛下であった。だからこそ私たちは、天皇陛下を見ると、自ずと涙が出るのではないだろうか。


日本という国に生まれて本当に良かった、と思う。オススメです。(・ω<)