最近、やたらとテレビ等で話題になっている「ゆるキャラ」。(・∀・) ちなみにわが家の寝室には、わりと大きめの「ひこにゃん」が鎮座ましておりまする。(=^・^=)
さて、その数は1200体とも1600体とも言われている「ゆるキャラ」。果たしてゆるキャラは本当に「ゆるい」のか?自治体を助ける救世主になり、ビジネスとして成立するのか?そのエッセンスを紹介しちゃおう。
・「ゆるキャラ」とは、一言でいってしまえば、地域に根ざしたマスコット・キャラクターのことである。そんな時に、決まってインタビュアーから言われるのが、「ゆるキャラなのに、全然ゆるくありませんよね?」という常套文句だ。もはや「ゆるキャラ」は、「カワイイ」とか「癒される」といったポジティブな言葉だけでは語り尽くせなくなってしまった。少なくともメディアや広告代理店といった業界人の間には、昨今のゆるキャラブームの裏側には、「ドス黒い闇」が内包されている共通認識が、広まりつつあるようだ。
・ゆるキャラ3か条
1 郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること
1 立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること
1 愛すべき、ゆるさを持ちあわせていること
「ゆるキャラ」という言葉は、2004年11月26日、みうらじゅん氏と扶桑社の連名によって商標登録されている。
・これまで「ゆるキャラ」は、社会現象とまで言われながらも、本格的に語られることがなかった。きっと着ぐるみという特性上、謎めいたイメージと憶測と誤解ばかりが入り乱れてしまっていたがゆえだろう。そこで本書では、多種多様な複数の人物から意見を集め、「ゆるキャラ」とは一体何なのかを改めて問いただしてみたい。
・結論からいうと、「ゆるキャラ」は儲からない。少なくとも、活動の中心にいる人間に利益が転がり込んでくることはない。グッズ売り上げ100億円といわれる「くまモン」も、使用許可を受けてグッズを製造している業者が儲かっているのであって、県庁が儲かっているわけではない。むしろ多くの場合、「ゆるキャラ」活動で中心に立つ人物たちはキャラクターや地域社会への投資ばかりを要求され、キャラクターによって発生した利益は自分自身を素通りして周囲に拡散してゆく。これを「利益のドーナツ化現象」と呼んでいる。
・本書執筆の過程で、さまざまなキャラクター関係者と話していてわかったのは、どこも儲かるどころか活動の継続すら厳しいということだ。ただ、キャラクターは宣伝広告の一環であるため、身内やスポンサーに対しては、いかにも大きな効果があったかのように見せかけなければならない。
・はっきり言って「ゆるキャラ」で儲ける方法は、行政からの補助金に依存するか、寛大なスポンサーを騙し続けるか二つにひとつしかない。
・全国無数に存在するゆるキャラの中で、本当に成功したと言える事例は極わずかしか存在しない。しかし、「100%成功する方法」は存在しないが、「絶対失敗しない」方法ならある。それは「継続」である。実際のところ継続しかない。長年忘れられていたキャラクターが、地元の人々に見出されて復活するという例は枚挙にいとまがない。
その他、「着ぐるみはひとりじゃ着れない」という衝撃的な事実「ひこにゃんが確立したロイヤリティー・フリー」「着ぐるみ製作には、いくらかかるのか?」「外部から見えないコスト」…など。
個人的に、すごいなー!と思ったのは、「夕張夫妻」「やなな」「イカール星人」です。裏話がオモシロイ。オススメです。(・∀・)