「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ない仕事」の作り方(みうらじゅん)

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「ない仕事」の作り方 (文春文庫)

「ない仕事」の作り方 (文春文庫)

 

このタイトル、いいなあ!「ない仕事」を作っていくということ。ワタシの歌でも「時事ネタ」の新曲は、いままで「ない歌」を作っていくので、当然、毎週のように、毎月のように創作していくのだが。(笑)

 

「仏像ブーム」を牽引してきた第一人者であり、「マイブーム」や「ゆるキャラ」の名付け親としても知られるみうらじゅん。とはいえ、「テレビや雑誌で、そのサングラス&長髪姿を見かけるけれど、何が本業なのかわからない」「どうやって食っているんだろう?」と不思議に思っている人も多いのでは?

本書では、それまで世の中に「なかった仕事」を、企画、営業、接待も全部自分でやる「一人電通」という手法で作ってきたみうらじゅんの仕事術」を、イデアのひらめき方から印象に残るネーミングのコツ、世の中に広める方法とは?そのエッセンスを紹介しよう。

・私の仕事をざっくり説明すると、ジャンルとして成立していないものや大きな分類はあるけれどまだ区分けされていないものに目をつけて、ひとひねりして新しい名前をつけて、いろいろ仕掛けて、世の中に届けることです。ここ数年ブームが続いているゆるキャラも、私が名づけてカテゴリー分けをするまでは、そもそも「ない」ものでした。元々は、地方自治体や団体が独自につくっていた単なる「着ぐるみ」「マスコット」だったものが「ゆるキャラ」となった今、もう私の手など及ばないほどの一大産業となりました。
 
「マイブーム」も私の造語で1997年の新語・流行語大賞の受賞語となり、広辞苑にも掲載されています。「流行るかどうかをただ待つのではなく、こちらから仕掛けていこう」とう発想に至りました。“本当に好きで、まだ皆が知らない面白いこと”を世界に届けたい。そのためには「ブーム」を起こすことが必要なんです。その戦略を一人電通と呼んでいます。ちなみに、博報堂の方とお仕事をする際は「一人博報堂に変更します。ネタを考えるのも、ネーミングも、デザインや見せ方を考えるのも自分。雑誌やイベントなどで、それを発表するのも自分。そのために編集者やイベンターを接待」し、多くの人の目に触れるようにしていくのも自分。本書は、そんな私の「マイブーム」を「一人電通によって広めたその手法(仕事術)をすべて紹介してしまおうという企画です。
 
ゆるキャラ」は「ゆるい」「キャラクター」の略です。これは本来矛盾した言葉で、キャラクターはゆるくては困ります。しかし「ちゃんとした」キャラクターを作ろうとした結果、なんとも微妙な、なんとも中途半端な、なんともいびつなものが出来上がってしまったわけです私が名づけたブームのほとんどの名称は、水と油、もしっくは全く関係がないものを結びつけるようにしています。マイ」「ブーム」もそうA+B=ABではなく、A+B=Cになるようにするのです。そしてAとBのどちらかは、もう一方を打ち消すようなネガティブなものにします。
 
すべての「ない仕事」に共通しているのは、最初は怪訝に思われたり、当事者に嫌がられたり、怒られたりすることもあるということです。それでも自分は好きなんだ」という熱意を失わなければ、最終的には相手にも、お客さんにも喜んえもらえるものになります。
 
「暴走族」がなくならないのは、その呼び名がかっこいいからではないか。だからオナラプープー族」と名前を変えるべき。そんなかっこ悪い名前の族に入ってまで、誰が暴走行為をしたいと思うか。そこが狙いでしたが、世の中的には採用されなかったようです。
 
自分ではうまくいかないときはどうすればよいのか?それは簡単で、誰か得意な人とチームを組んでしまえばいいのです。異能戦士が横並びに集まる。それが成功の秘訣なのです。チームで仕事をする場合、自分と似たタイプではない人とあえて組んでみることをおすすめします。
 
・私は昔から「またやってる」ではなく「まだやってる」と人に言われるようになりたいと思ってきました。私は「ない仕事」を「まだやっていく」しかないのです。
 
「「ゆるキャラ」との出逢い」「ブームとは誤解」「伝わっていないものを伝える〜吉本新喜劇ギャグ100連発」「ないものから探す〜勝手に観光協会」「自分を洗脳する〜テングーとゴムヘビ」「逆境を面白がる〜地獄表」「趣味は突き詰める〜ブロンソンズ」「ネーミングでマイナスをプラスにする〜いやげ物」「本質を突く〜とんまつり」「怒られることを逆転する〜らくがお」「重い言葉をポップにする〜親孝行プレイ」「「空」に気づく〜アウトドア般若心経」「ぐっとくるものに出会う〜シンス」など。

 

まさに目からウロコ!オモシロすぎるっ!これからの世の中には必要不可欠だねー!オススメです。(・∀・)♪

 

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「ない仕事」の作り方 (文春文庫)

「ない仕事」の作り方 (文春文庫)