「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「老人ホームで死ぬほどモテたい」(上坂あゆ美)

レコードでジャケ買いという言葉があるけど、本にもあるよね!?この本もそう。タイトルで読みました!これがまたオモシロい!!!なぜ「老人ホーム」なんだろう!?(・∀・) そのエッセンスを紹介しよう。

 

・大学卒業後、それでも謎の創作意欲を持て余して、鬱屈としていたときに出会ったのが短歌だった。短歌はすごい。三十一文字を打ち込むだけだから、お金はかからないし、スマホがあれば重たいキャンバスもいらない。今までは表現の仕方がわからなかったけど、言いたいことならたくさんある。短歌なら三十一文字でそれが言える。短歌のシャープさ、コスパの良さは気に入ったみたいだ。

 

・短歌をつくるとき、わたしのなかにいるたくさんの人たちや、世界に対して、殴ったり殴られたりしながら、本当の輪郭みたいなものを探す。それを繰り返していると気づいたら歳をとっていたりして、こんなふうに闘っている自分を美しいと思う。いつか老人ホームに入るころには、わたしの中に全てのわたしから、死ぬほどモテたい。手放しで称賛せざるを得ないような、かっこいいわたしになるのだ。

 

思わぬ場所から矢が飛んでくる自分の魂を守りながら生きていくための短歌は、パンチ力抜群。絶望を嚙みしめたあとの諦念とおおらかさが同居している」そのエッセンスを紹介しよう。

 

ばあちゃんの骨のつまみ方燃やし方 You Tuberに教えてもらう

 

いつどこの街に行っても「はまゆう」って名前のスナックある 怖い

 

営団地に向かう風 軽トラの荷台に荷物わたし荷物 荷物

 

ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる

 

特別な事情が認められないと入れない特別な帰宅部

 

下半身から血が出る日にもおにぎりを握り続ける母という人

 

お前あの妹だろと言われてもたまたま同じ穴から出ただけ

 

人びとの生きたい気持ちを照らすためスーパー玉出は夜にかがやく

 

着ぐるみの着ぐるみのための着ぐるみのための着ぐるみを着る

 

業務スーパーで売ってた幸せを2kg単位で腐らせてしまう

 

味は同じ氷シロップに色を付けるみたいな仕事がこの世にはある

 

残りおよそ五分でお風呂に入れます わたしとあなたは溶けていきます

 

九度二分のわたしに君が息きらせ買ってきてくれたたけのこの里

 

法人化したほうが税金お得だし、みたいな感じで結婚する人

 

天使って紙一重だよ いっぽんの棒がわずかにずれれば大便

 

いいなあ!ワタシも老人ホームでもてたいなあ。オススメです。(・∀・)