「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「駅弁掛け紙ものがたり 古今東西日本を味わう旅」(上杉剛嗣)

出張の際に、東京駅の駅弁コーナーに行くと、黒山の人だかりだよねー!駅弁は大人気だよねー!(・∀・)

さて、この本はユニークだ。「ながめて、読んで、知る。何度でも美味しい、「中身」を見せない駅弁の本。明治から平成までの、日本全国はもとより、戦前の樺太満州・台湾・朝鮮半島の「駅弁掛け紙」177枚を一挙掲載」その一部を紹介しよう。


駅弁は日本の伝統的な食文化であると言われ、その折箱の中に世界には類を見ない、日本人特有の心が詰まっていると考えられてきました。今や全国の百貨店やスーパーで駅弁大会が盛況です。まさに時代は駅弁ブーム。その中にあって、駅弁の中身写真が一枚もなく、お弁当を包んだ「掛け紙」だけで駅弁を語ろうとする本書は、120年の「駅弁の歴史」に重きを置いています。


一枚一枚の掛け紙から受け取ったメッセージは、その時代の考え方であったり、人々の生活の様子であったり、日本の美しい風景であったり、あるいは時代を超えた旅情であったり、この駅弁は美味しいぞというメッセージであったり…どうぞ一枚ずつ、駅弁を掛け紙で想像して味わってください



日本統治下の樺太では昭和5年(1930)〜20年までの15年間に駅弁が販売されていました。間宮海峡に面した樺太西線の野田駅で販売された「お辯當」。針葉樹の木々とSL、岬と海鳥。「山火注意」という真っ赤なスタンプが、乾燥した北野陸地を思わせます。




台湾(戦前)。掛け紙に台湾全図が描かれた「バナナ萬十」。戦前から台湾バナナは有名でした。台中(タイチュン)駅は、台北(タイペイ)から高雄(カオシュン)を結ぶ台湾の縦貫線(台湾島西海岸)のほぼ中間に位置する大きな駅。現在では台湾新幹線の駅もあります。



戦争混乱期。山陰本線松江駅昭和17年8月。戦局とは裏腹の標語。



・昭和33年発売当初の横川駅「峠の釜めしの掛け紙。鳴かず飛ばずの釜めしは、たまたま某週刊誌に掲載された日の下り列車から爆発的に売れ出したそうですが、雑誌が東京よりも遅れて発売される横川駅では、まさに青天の霹靂だったとか。掛け紙は販売一億個を記念して平成九年に復刻されたものです。



ああ〜旅にでたい!お腹が空いてきた!想像力が鍛えられるよ。オススメです。(・∀・)


駅弁の小窓
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