一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「大正デモグラフィ 歴史人口学で見た狭間の時代」(速水融 小嶋美代子)

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大正デモグラフィ 歴史人口学でみた狭間の時代 (文春新書)

大正デモグラフィ 歴史人口学でみた狭間の時代 (文春新書)

 

新型コロナウイルス感染症の被害拡大のニュースが毎日テレビで報道されているよね……。 実はこれと同じようなことが大正時代にあったのだ!それがスペイン風邪。ナント!50万人もの死者が出たとか!(;・∀・)!

 

さてこの本。「新たに発掘された史料、進展してきた歴史人口学の成果を踏まえ、大正期を人口という窓を通してながめてみよう、という意図のもと書かれた。その視点で検討してみると、従来「デモクラシィ」の時代と呼び習わされてきた大正期も、かなずしも明るく進んだ面ばかりではなかったことが分かる」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
「大正デモグラフィ」は、狭い意味では、大正期(1911−26年)の人口の研究である。しかし、本書ではデモグラフィをかなり広い意味で使った。民衆の物質的・精神的生活状態、とでもいえるだろうか。
 
本書の主題の一つが、大正七(1918)年から九年にかけて日本のみならず世界を席捲し、数千万人の死者を出した20世紀最大の流行病(感染症)、スペイン・インフルエンザウイルスであり、SAASの流行はそのときと状況が似ている。人間とウイルスの戦いは、宇宙人との戦いにも似た、いわば未知との遭遇で、負ければ人類は滅亡するかもしれない。それに比べれば、人間どうしの戦いは何とも愚行としかいいようがなく、イラク戦争の戦費をウイルス対策に向けることができたら、人類の不安は多少なりとも軽減されるに違いない。
 
・人口は、内部的には出生・死亡・結婚(離婚を含む)・移動といった変動要因によって変化するが、それらの要因は、ある場合には社会的・経済的・文化的に説明可能であり、ある場合には病気や衛生面からの説明が必要になるこれらのどのような組み合わせで人口が変動したかの解明が、人口研究の課題である。ところが日本では、人口事象に対する学会、マスコミ、一般の関心は驚くべきほど低い。
 
・大正元(1912)年12月31日で、内地5216.7万人、樺太4.2万人、朝鮮1482.7万人、台湾343.5万人、合計7047.1万人が、日本の領土に住む人口であった。
昭和元(1926)年12月31日で、内地6074.1万人、樺太20.3万人、朝鮮1910.4万人、台湾3424.2万人、関東州105.4万人、合計8540万人が、日本の領土に住む人口であった。
 
「大正」という年号のつく時代は15年間で、「明治」の45年間、「昭和」の64年間に比べれば非常に短い。「平成」になってからの期間が、もう「大正」年間の長さを超えた。大正期はまさに長い年号のもとにあった二つの期間の狭間であった。こういったことが、大正期が不当に軽く考えられてしまう理由となっている。
 
「農業国から工業国へ」「広がる鉄道網」「教養主義と知識層」「盛んとなった出版業」「選んだインフラ整備」「繊維産業の発展」「肺結核の蔓延」など。

 

いいなあ……はいからさんが通るの世界だね。大正ロマンを感じるねえ。しかし歴史は繰り返すのかねえ…。オススメです!(・∀・)

 

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大正デモグラフィ 歴史人口学でみた狭間の時代 (文春新書)

大正デモグラフィ 歴史人口学でみた狭間の時代 (文春新書)