新型コロナウイルス感染症の被害拡大のニュースが毎日テレビで報道されているよね……。 実はこれと同じようなことが大正時代にあったのだ!それが「スペイン風邪」。ナント!50万人もの死者が出たとか!(;・∀・)!
さてこの本。「新たに発掘された史料、進展してきた歴史人口学の成果を踏まえ、大正期を人口という窓を通してながめてみよう、という意図のもと書かれた。その視点で検討してみると、従来「デモクラシィ」の時代と呼び習わされてきた大正期も、かなずしも明るく進んだ面ばかりではなかったことが分かる」そのエッセンスを紹介しよう。
・本書の主題の一つが、大正七(1918) 年から九年にかけて日本のみならず世界を席捲し、 数千万人の死者を出した20世紀最大の流行病(感染症)、 スペイン・インフルエンザウイルスであり、 SAASの流行はそのときと状況が似ている。 人間とウイルスの戦いは、宇宙人との戦いにも似た、いわば「 未知との遭遇」で、負ければ人類は滅亡するかもしれない。 それに比べれば、 人間どうしの戦いは何とも愚行としかいいようがなく、 イラク戦争の戦費をウイルス対策に向けることができたら、 人類の不安は多少なりとも軽減されるに違いない。
・人口は、内部的には出生・死亡・結婚(離婚を含む)・ 移動といった変動要因によって変化するが、それらの要因は、 ある場合には社会的・経済的・文化的に説明可能であり、 ある場合には病気や衛生面からの説明が必要になる。 これらのどのような組み合わせで人口が変動したかの解明が、 人口研究の課題である。ところが日本では、 人口事象に対する学会、マスコミ、 一般の関心は驚くべきほど低い。
・「大正」という年号のつく時代は15年間で、「明治」 の45年間、「昭和」の64年間に比べれば非常に短い。「平成」 になってからの期間が、もう「大正」年間の長さを超えた。 大正期はまさに長い年号のもとにあった二つの期間の狭間であった 。こういったことが、 大正期が不当に軽く考えられてしまう理由となっている。
いいなあ……「はいからさんが通る」の世界だね。大正ロマンを感じるねえ。しかし歴史は繰り返すのかねえ…。オススメです!(・∀・)