「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世界の小国 ミニ国家の生き残り戦略」(田中義晧)

またまたオモシロイ本に出会いました!(・∀・)知らなかったなあ〜!

実は、21世紀に入って、世界の国家数は193か国となった。第二次世界大戦が終了する一年前の1944年の国家数は71か国であったから、終戦以降に実に120余りの国が誕生することになる。またこれら193の独立国のうち、実に44か国が、人口100万人以下の、いわゆるミニ国家である、という事実はあまり知られていない。つまり、現在の世界における国家のおよそ五分の一強はミニ国家なのである。


・さらにこれらミニ国家の人口規模を細分化してみると、44カ国のうち31か国は、人口50万人未満である、さらに人口10万人未満が、14か国もある。世界最小の主権国家バチカン市国の人口はわずか800人余で、その大半は聖職者である。またナウルの人口は一万人をわずかにこえているが、このうち同国の国籍を持つものは7600人にすぎない。


その中で代表的な国家の「ツバル」を紹介しよう。



【ツバルという国】


・日付変更線が走る太平洋上、エリス諸島に、人口7349人(1979年当時)のミニ島嶼国ツバルがある。ツバルは、1978年に英国より独立した超ミニ国家である。国土面積は、わずか25.9平方キロメートルで、ほぼ広島県の名所、安芸の宮島ほどの極小国家である。海抜は最高点でも約4?。ひとたびハリケーンが襲えば、全島を洗い流すかと思えるほどの海面すれすれの島である。


・週二便のフライトの際には、警察官が入国管理者の役割を兼務する。外国人の入国者数は年間100人程度にすぎず、これでも充分だ。ツバルは軍隊を持たず、警察は入国管理に加えて国防軍の機能も担う。当時は、約25名の職員が軍事と国内治安維持の任務に携わっていた。だが、ほとんど犯罪らしきものが発生しない土地柄である。半ズボン姿の制服を来た警官が自転車でのんびりと見回りをしていたのが印象的であった。


・警察署の右隣に、同国でたった二つのマスメディアとして、ラジオ局「ツバル放送サービス」と「ツバル・ニュース・シート」がある。職員は、昼間から酒臭い局長兼編集長以下、両機関を兼務する11名。放送は、ツバル語と英語で毎日三時間、軽音楽と国内・海外ニュースを流す。一方の「ツバル・ニュース・シート」ガリ版刷りで、隔週発行の同国唯一の定期刊行物だが、失礼ながら小学校時代の学校新聞を彷彿とさせる代物だ。ツバル政府直営のヴァイアク・ラギ・ホテルである。収容人数7名の、同国唯一のホテル


ツバル政府のユニークな歳入減として、切手・コイン販売、インターネット・ドメイン名「tv」の使用料などを持っている。筆者の訪問当時、郵便切手の販売収入が、1981年には政府歳入の21.9%を占めていた。切手の発行は年間四種類と決められており、海外の切手収集家の間で大変好評であった。だが、何といっても、ツバルの名を一躍世界的に有名にするとともに、巨額な国家収入をもたらした、インターネットのドメイン名ビジネスであろう。ツバルに割り当てられたドメイン「tv」だが、これが突如として思わぬ富を生み出したのである。


なんか、世界中全部、ミニ国家になればいいのにねえ…、オススメです。(・∀・)