この本は衝撃的だ。京都大学に入学するも、オンボロ学生寮に入ったことで足を踏み外した著者は、大学を6年かけて卒業し、社内ニート的なサラリーマンを3年くらい続けたあと、2007年にTwitterとプログラミングに出会ったのをきっかけに会社を辞め、それからは定職に就かずにふらふら過ごしている。
彼のモットーは、「できるだけ働かずに生きていきたいです」
「ニート」でも「無職」でも「ひきこもり」でも、会社を辞めても仕事してなくても、インターネットさえあれば、幸せに生きられる。
日本一有名なニートが語る、お金がなくても無理なく楽しく暮らすための生き方と考え方。会社や国やこれまでの常識が信じられなくなった今を生き抜くための「ニート」なヒントが満載。そのエッセンスを紹介しよう。
・この本は、かつての僕と同じように「人間はちゃんと会社に勤めて真面目に働いて結婚して幸せな家庭を作るのが当たり前の生き方だ」という社会のルールにうまく適応できなくてしんどい思いをしている人が、いろんな生き方があると知ることで少しでも楽になればいいな、思って書いたものだ。基本的には「一般的な生き方のレールから外れても、ものすごいダメ人間でも、なんとかギリギリ死なない」というくらいのところを想定している。
・結局仕事を辞めて五年近く経つけど自発的に働きたいって思ったことは一度もなかった。しかし退屈は感じていない。普通に生活をしているだけで一日が終わるとか、ごはんを食べたりマンガを読んだり昼寝をしたりインターネットをしたり、なんとなく過ごしているといつの間にか何日も過ぎている。自分のやりたいように生活をしていると普通に生活するだけで精一杯で働いている時間の余裕なんてない感じがする。
・僕は朝がとにかく苦手で、目が覚めてから20分以内に話しかけてくる奴は全員敵だ、ってくらいに寝起きが悪いので、「毎日寝たいだけ寝ていられる」というだけで、今の生活は恵まれた生活だと思う。
・僕がニートでありながらいろんな人とつながったり、なんとか楽しく生活を送れているのは9割くらいインターネットのおかげだ。もしこの世にネットがなければ仕事を辞める決心はつかず、いまでも嫌々ながら仕事のできないしょぼくれた会社員を続けているだろうか、それとも完全に社会からはぐれてどこかで孤独に野垂れ死んでしまっていただろう。
・「ネットで得られる三つのもの」で「人とのつながり」「暇潰しにやること」「最低限のお金」の三つがあればニートで生きていける。その中で一番大切なのは「人とのつながり」だと思う。
・ちょこちょこと小銭稼ぎはしているけど基本的にはあまり働かないようにしているので、大体毎年の年収は80万くらいだ。あんまりお金に余裕はないけど、もともとそんなに普段からお金は使わないほうだし、まあなんとかやっていけている。
・東京の渋谷に「人が集まる空間を作ることが一つのアートだ」と言って、一軒の建物に20人くらいで集まって住んでいる渋家とう変な家がある。その中心人物の齋藤桂太くんがあるトークイベントで喋っていたことば、「集まってると死ににくい」名言だと思う。
・結局僕が30歳前後でたどり着いたのは、「人はそれぞれ性質が違うし向いている場所も違う」「世間で一般的とされているルールや生き方は、それが特に苦痛でない多数派の人向けのルールにすぎない」「努力が足りないのではなく適性が違うということを考えるべき」「世間で一般的なルールに従わなくても、なんとか死なずに生きてて、たまに何か楽しいことがあればそれでいいんじゃない」という考えだった。そう考え始めてから生きるのがすごく楽になった。
・僕にとっては今のぶらぶらした暮らしが天職のようなものだと感じているし、この場所でしかもう生きられないなと思う。ただ、僕の生活はほとんどネットに支えられているので、ネットがなくなったら死ぬしかないかもしれない。
・そもそもみんな生まれたときはニートだし、死ぬときも大体ニートだ。人間は、人生の最初と最後を除いた真ん中の一部を働いているにすぎない。家族の中に赤ん坊や老人など働いていない人がいるときは、働いている人がそれを支えている。コミュニティの中に一定数ニートがいることは自然で健全なことだ。
うーん…そうかも。日本一有名なニートのpha氏。それなりに説得力がある。私は、いつも動いていないとダメだからニートは向いていないなあ。オススメです。( ^∀^)
ニートの歩き方 phaの日記http://d.hatena.ne.jp/pha/
http://pha22.net/
pha著「ニートの歩き方」公式サイト
http://text.pha22.net/neetest.html
セブ島で大喜利をするニートの話http://d.hatena.ne.jp/pha/20120325/1332662640