「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『覚醒のネットワーク こころを深層から癒す』(上田紀行)

この本は深いなあ…。考えさせられるなあ…。(゜o゜)

どこがおかしいのかわからないけれど、何かが絶対おかしい、いつもどこか満たされない。知らないうちに孤独感や無力感にとりつかれる。つい自分の殻に閉じこもってしまう。落ちこんだり、傷ついたり…。そんな心理状態に置かれることが多くなっている私たちはそんな時代に生きています。いま、どうすれば自分自身を見失うことなく、日々もっと生き生きすることができるのか。「癒し」を追究しつづけてきた著者、自らの体験を通して正面から答える。心身をまるごとリフレッシュ「覚醒」し、新たな生命力がわきでてくる一冊」

その中でも、スリランカの悪魔祓いの話が印象的だった。そのエッセンスを紹介しよう。


・ぼくが二年半ほどいたスリランカでの話です。南部の農村ではいまも悪魔祓いは行われています。その患者はというと、それが私達もおなじみの病気の数々です。無気力になって仕事に行けなくなったお父さん、登校拒否の少年、からだがだるいけれど病院に行っても治らない、原因不明で寝込んでいる、等々。これは悪魔の仕業ではないかと疑われると、家族は悪魔を祓う呪術師、シャーマンを呼んできて診断の上、悪魔祓いを行うのです。その悪魔祓いの儀式は、おどろおどろしいものと思いきや、実はものすごい活気にあふれた一大パフォーマンスです。


・患者の家の庭で行われる徹夜の悪魔祓いには、親戚や近所の人が百人以上もつめかけて見守ります。激しい太鼓のリズムに乗って、カラフルで華麗な装束をまとったシャーマンは歌い踊り、悪魔を呼びます。患者によっては悪魔が乗り移り、シャーマンはその悪魔と対話をして、患者から去ることを約束させます。そして、おもしろいのは朝方のお笑い漫才大会。滑稽な仮面をかぶって出てきた悪魔が太鼓叩きとの間で、駄洒落あり、下ネタあり、流行歌の替え歌ありのギャグの連発。思わず患者も笑い出し、周りの家族と村人と一緒に腹の底から笑いあっているうちに夜が明け、何と不思議なことに昨夜まで元気のなかった患者には元気が満ち溢れてきて、からだの不調も治っていくのです。


・この悪魔祓いには不思議に見えて、実はしっかりとした論理が隠されています。まずどんな人が悪魔憑きになるかというと、村人もシャーマンも「孤独なひと」といいます。悪魔が来ることを「悪魔の眼差しが来る」というのですが、孤独なひとが悪魔に眼指されてしまうのです。つまり、ひとはお互いに眼差し眼指されあっている温かい輪の中にいれば悪魔は来ないけれど、その輪から外れてしまうと悪魔が来てしまうのです。だからそのひとを癒すにはもう一回私たちの輪の中に迎え入れなければならない、それが悪魔祓いなのです。


・私たちの社会で同じことが起きると、私たちは患者に「病人」というレッテルを貼ります。そして患者と周りとのつながりの中に原因があるというよりも、患者自身の中に何か原因があると考えて、私たちはその患者をもっと孤独で白く冷たい空間へと送り込んでいくのです。


「いのち」はつながりの中にあります。他のいのちとつながっているときには元気で、つながりが失われると生命力が弱まってくる、そんな考え方です。シャーマンの先生「どんな病気も本人のこころがワクワクしなければ絶対治らないよ」どうも現代という時代は、いのちのつながりが失われているのではないか、そしてそれが私たちの「ワクワク」を阻害しているのではないか


その他「何かがおかしい」「ひとのせいにしない、と何が起こるか」「自分の中にある「花」に気づく」など。ハア〜!!!と頷くことがいっぱい。オススメです。(・∀・)