- 作者: 本田創
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2012/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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暗渠(あんきょ)とは、蓋をされた河川や、地中に埋設した水路のことを指す。「暗渠とは、土地の記憶を紐解き、風景や地形を結び直す媒体である。暗渠をたどっていくことで、失われた川が東京の見方を変える。地形も、歴史も、暗渠が教えてくれる」現存している川を見ているだけではわからないが、山の手から武蔵野台地にかけてのエリアには、かつて無数の川が流れていたのだ。(青は川だったところ)東京の川に暗渠化の波が最初に訪れたのは大正末期から昭和初期だ。そこから時代の変化と高度経済成長とともに暗渠化が進行していく。
おそらく最も有名な暗渠は、唱歌「春の小川」のモデルとなったのが、大都会・渋谷の渋谷川の支流の河骨(こうほね)川だろう。
今は、有名になってしまったが、西武渋谷A館とB館の間の連絡口。実は井の頭通り下が暗渠になっいてそのためA館とB館の地下がつながっていないのだ。へえ〜!!!(・∀・)
・失われた水の流れを幻視しながら、ときには自らが水となり川となって、かつてそこの流れていた川をだとってみよう、そして失われた風景を自らの心のうちに復元し、川とともに蓋をされてしまtった土地の記憶を掬い上げていこう。たとえ水がなくなっても誰かがそこに川があったことを覚えているかぎり、そこに記憶としての川は流れ続けるだろう。『千と千尋の神隠し』で、埋め立てられた川の化身「ハク」が千尋の記憶によって「琥珀川」の名前を取り戻したように。
暗渠を探して街歩きしたくなる。オススメです。(・∀・)