- 作者: 竹内久美子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/01/01
- メディア: 単行本
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レオナルド・ダビンチ、指揮者で作曲家のレナード・バーンスタイン、三島由紀夫、エルトン・ジョン、オスカー・ワイルドからフレディ・マーキュリーまで。古今東西の事例や本邦初公開を含む学説から「子を残しにくいはずなのに常に一定の割合を保ち続ける」同性愛者のパラドックスに挑むのがこの本。そのダイジェストを紹介しよう。
・同性愛者は異性愛者に比べて教育のレヴェルがやや低く、体重がやや軽く、身長についてはどちらかといえば低いという傾向がある。ところが、体が小さい傾向にあるにも拘らず、ペニスサイズについては大きいという傾向が現れた。男性同性愛者は女性的な部分が多々あるという印象からすれば、ちょっと意外な結果となったのである。
・これまでに経験した相手の数。
男性同性愛者:100人以上が75% 1000人以上超えが27%、100人未満が25%
女性同性愛者:大半が10人未満
男性同性愛者の相手の数はなぜこんなにも多いのか? 〜中略〜
・西洋以外では、いずれの地域でも元来同性愛というものに差別も偏見もないに等しかった。それどころかアフリカや太平洋の島々では同性愛行動が男の通過儀礼の一つにさえなる場合もあり、アフリカの一夫多妻の社会では、一人の男の妻たちの間で同性愛行動がごく普通に行われていた。ところが近代化と称する西洋化や、宣教師によるキリスト教の布教、あるいは西洋人の移民により、突如、同性愛が罪悪とみられるようになってしまった。
・少なくとも平安時代の何人かの帰属の日記に、天皇や帰属が、踊り子や使用人、役者、美青年、男性装者と男色の関係を持った。九世紀初頭に中国から帰国した空海は、宗教だけでなく、男性同性愛の文化も輸入し、当然それ以前から存在していたはずの寺院での同性愛をより正当化した。同性愛は庶民の間にもずっと存在し続けていたはずである。それもおそらく、今日と同じような修験頻度で。ところが時は明治となり、怒涛のごとき西洋文化の到来となる。同性愛は過去の忌まわしき風習、封建的な古い文化であるとみなされ、迫害の対象となってしまうのである…。
・男が射精する前に、なぜ、何十回、何百回とするスラスト(いわゆるピストン運動)をするのか?それは実はその前に前回に射精した男(自分自身のこともある)の精子をほぼ完全に掻き出したうえで自分の精子を注入するためなのである。そうしないとオルガスムスに達しないように、感受性の方が調整されているということなのだろう。
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