「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『快楽(けらく)2 熟年性愛の対価』(工藤美代子)

快楽? - 熟年性愛の対価

快楽? - 熟年性愛の対価

私は今年4月で48歳になる。AKB48に対抗して、TERU48というキャッチフレーズでいこうかと思っている。(^ム^) 頭の中はいまでも青年なのだが、いつのまにか五十歳に近付いているのだ。さあ、この本は衝撃的だったね。


BOOK〜『快楽(けらく) 更年期からの性を生きる』(工藤美代子)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20111130


この本はその第二弾。更年期を迎えた女性はいかに性と向き合えばよいのか。自身も同世代の著者が、「女であり続けること」の難しさと、「女でいたい」という欲望のはざまで揺れる女性たちに寄り添い、その胸の奥を描き出す。高齢化社会の新たな問いに切り込んで『婦人公論』連載中から話題を呼んだベストセラー・ノンフィクション。その第二弾。そのエッセンスを紹介しよう。



・熟年になった女が老後を迎え撃つには、自分の顔と折り合いをつけて、老人にふさわしい生活を送る準備をする。身の丈に合った暮らしを送れるだけの健康と経済的な基盤を築くことだ。ところが現実はそれほど単純なものではなかった。


・人生がわずか五十年だった時代は、女性は閉経するとともに死を迎えていた。しかし、いつの間にか人間の平均寿命は延びて、現代では八十歳はおろか九十歳まで生きるのも珍しくはない。閉経後も三十年から四十年の歳月が女性の行く手には待っている。もし熟年以降にも豊かなセックスライフがあるとしたら、人生設計の立て方はまったく変わってしまうのではないだろうか。熟年の性の対価とは、いったいどんな形で私たちの生活に影響を及ぼすのか。経済的にも精神的にも肉体にも、どれほどの喜びとともに負担をもたらすのか。


・「実は私、プロポーズされているんです。相手の人は今、八十歳なんですが、もう十年も前に奥さんと離婚していて、どうしても私と一緒になりたいっていうんです。私は、元木さんに会って初めて、ああ、女に生まれて良かったって思いました。ぎりぎりのところであの人に会えたんですよ。もう二人で好きなだけ一緒にいたいんです。」


同じ女として瑞枝さんの気持ちはよく理解できる。男は顔や姿じゃない。まして学歴でも経済力でもない。一緒にいて心地よいかどうかだ。人生の最終コーナーで、最高のセックスができる相手に巡り合えた亜r、その関係を維持したいと願うのは当然だ。


・「だけどねえ、男女の間は他人に口出しできない部分があるのよ。特にセックスに関しては、難しいのよ。あれは粘着テープみたいに、べたべた勝手にひっつくからねえ


「つまりはね、回数って、いかに愛しているのかの証明なのよ」


・「工藤さん、今は、いつ災害に見舞われるか、事故に遭うかも、わからない時代ですよ。明日の運命も見えないんだから、セックスを楽しんでおいたほうが得ですよ


・「ねっ、そう思うでしょ。おかしいものでね、歳を取ったら、男はこりごりだとか、あっちはもういいとか、皆さんおっしゃるけど、ほんとうはその逆なんですよ。もう、この歳だから、思い切りむさぼりたいんですよ」


その他、「78歳と82歳のカップルの、夜な夜なの痴態」、「粘膜で感じたい女」、「何を『セックス』と呼ぶか」、「介護の仕事場で、初老男性の下半身をケア」、「不倫やセックスがもたらすストレスについて」、「素顔を見せるのは裸より恥ずかしい」、「五十代からの一人エッチ」、「愛人三十年、やっぱり一緒になりたい」、「女の人生の幕引きに、男は必要か」…などインパクトのある見出しが続く…。


ラストで著者も述べているが、これは真実なのだろう。なかなか深い本。おススメです。


「熟年の女性たちもまた、若い娘さんたちと同じように、生きることに躓いたり、迷ったり、はぐれたりする。だがどんな対価を支払っても女性であり続けようとする彼女たちの勇気に、私はしばしば圧倒された。彼女たちの生命力は、これからもまだまだ燃え続けるだろう、と確信している」