「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「セックスはなぜ楽しいか」(ジャレド・ダイアモンド)

   


セックスはなぜ楽しいか (サイエンス・マスターズ)



タイトルを見て、「ムフフー!」と思って手にとった訳ではありません。(* ̄∇ ̄)/゚


著者はいう。「性交を楽しむ新しい知恵を授けるものでもなければ、生理痛や更年期障害の症状を和らげるヒントを与えるものでもない。人間の「性」の問題を進化生物学の「視点」から解明していこう」という本なのだ。


なぜ、ヒトは隠れてセックスをするのか?なぜ、セックス後もほとんどの男女はペア関係を維持する?なぜ、女性の排卵は隠されていて、それを宣伝するようなシグナルはない?なぜ、いつでもセックス可能なのか?なぜ、閉経を迎えるのか?その謎を解くヒントが得られる!そのエッセンスを紹介しよう。


・地球上に約4300種いる哺乳動物のうちほとんどは、核家族をつくらず、大人のオスとメスがつがいになって共に子供を育てるという方法を取らない。哺乳類のうち多くは、オスもっメスも少なくとも子育てのあいだは単独で生活する。オスとメスが出会うのは交尾のときだけで、オスは子育てをしない。オスが子供やつかの間の配偶者に与えるのは精子だけである。また、一般的に社会生活をする哺乳動物は、群れのメンバーの見ている前で交尾を行う


・本書は、人間の性(セクシュアリティ)がどのようにして現在のようなものになったのかを考察するものである。他の動物と比べて人間の性の営みがいかに珍妙であるか。人間固有の性的特徴として、女性の閉経や人間社会における男性の役割のほか、人目を避けてセックスをすること、往々にして繁殖のためではなく楽しむためにセックスをすること、授乳期間がはじめる以前においてさえ女性の乳房が発達すること、なぜ男性ではなく女性が授乳するのか、なぜ楽しむためにセックスをするようになったのか、なぜ女性は閉経を迎えるようになったのか、などである。


ほとんどの哺乳動物のオスは、交尾が済んでしまえば子供にも子供の母親にも一切かかわりをもたない。ほかのメスを見つけて交尾することに忙しいからである。また、哺乳類にかぎらず動物全般に言えることだが、オスは子育てをするにしてもメスほど深くはかかわらないのである。


野生動物の多くは死ぬまで、あるいは死の直前まで繁殖が可能であり、人の男性も同じである。もっともなかには様々な時期に様々な理由で生殖能力がなくなったり低下する男性もいるが、すべての男性が一定の年齢を境に生殖能力が完全に停止するということはない、しかし、ヒトの女性は四十歳頃から生殖能力が急速に低下し、だれもがその後ほぼ十年以内に生殖不能となる。なぜ多くの子孫を残す能力を失わせる遺伝子を担うようになったのだろか?


お世辞抜きでおもしろいよー!おすすめだよー!(* ̄∇ ̄)/゚


   


セックスはなぜ楽しいか (サイエンス・マスターズ)


改題したのがこの本。「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」


    


文庫 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか (草思社文庫)