- 作者: 吉田鈴香
- 出版社/メーカー: 産経新聞ニュースサービス
- 発売日: 2001/05
- メディア: 単行本
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BOOK〜『快楽(けらく) 更年期からの性を生きる』(工藤美代子)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20111130
BOOK〜『快楽(けらく)? 熟年性愛の対価』(工藤美代子)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20120120
BOOK〜『炎情 熟年離婚と性』(工藤美代子)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20120126
「若者の性に、人生を感じさせるようなエロスなどありはしない。そのような濃厚な味は、社会の荒波、一個人としての荒波、共に乗り越えてきた熟年が醸すものなのである」近年ようやく社会問題として認知されるようになってきた、「熟年の性」。性、恋愛、50代以降男女の生き方について迫る『月刊正論』掲載時から異色の連載として話題を呼んだ、気鋭のジャーナリストによる渾身のルポルタージュ」そのエッセンスを紹介しよう。
・人間の性交には、四つのタイプがあるという。一つは、膣への陰茎挿入。二つ目は肛門への愛撫・刺激。三つ目は手による愛撫。四つ目は口腔(オーラル)によるそれ。一つ目だけが生殖のための性交だが、あとは快楽の性とふれ合いの性を満たそうとする行動だという。もちろん、人は自己分析して性交に望んでいるわけではなく、価値観の変化や体力の衰え等によって、おのずとその内容を自己決定している。したがって、熟年の性交が四つのどれに相当するかは、人それぞれである。
・人には必ず「人生でして来なかったこと」を成し遂げたいという欲望がある。それも、理屈を超えた衝動に近い強さで思う。熟年世代にとってのそれが、恋愛である。昭和一桁以上の生まれの世代は自由恋愛を経験してこなかった世代。彼らが今手にしているのは、人に気を遣い、懸命に働く責務を終えてやっと許された、自分の欲望と向き合う時間だ。けれど哀しいことに熟年の恋には、陰門と陰茎の結合を求める気持ちが必ずしもかなえられない事態がある。性交を焦る気持ちが熟年に強いのは、本能的に身体的衰えと競っている証なのかもしれない。適度な運動として性交があるなら健康が生まれる。健康があれば本来目的である持続的な恋愛も可能になる。やはり、性と生は循環している。
いろいろな恋愛や性愛があるんだね。生=性なんだね。そこには正解も正義もない。誰も裁けない。あるのは動物としての根源的な欲求なのかもしれない。オススメです。(^^ゞ