「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜奇想天外!…『人間椅子』(江戸川乱歩)

小学生の時に読んだ、怪人二十面相以来の江戸川乱歩を読みました。(・。・)

…スゴイ!こんな話があるのか…。みんな知ってた?タイトルがスゴイよね。惹きつけられるよね…。映画化されたみたいなんだけど、こんな話を思いつくのがスゴイ!そのあらすじを紹介しよう。


『貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作』


・私はシャツ一枚になると、底に仕掛けた出入口の蓋を開けて、椅子の中へ、すっぽりと、もぐりこみました。それは、実はへんてこな気持でございました。まっ暗な、息苦しい、まるで墓場の中へ這入った様な、不思議な感じが致します。考え見れば、墓場に相違ありません。私は、椅子の中に這入ると同時に、丁度、隠れ蓑でも着た様に、この人間世界から、消滅して了うわけですから。


 いや〜思わず何度も読み返したくなりました。この椅子職人の気持ちもよく分かるなあ。エロティックでグロテスクでロマンティックで…!超おススメです!