- 作者: 宇野千代
- 出版社/メーカー: 海竜社
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 単行本
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・人間とは動く動物である。生きるとは動くことである。生きている限り毎日、体を動かさねばならない。心を動かさなければならない。
・仕事が趣味になったとき、その仕事は本物になる。楽しんでやる仕事は成功する。不満たらたらの仕事で好い結果が出たためしはない。
・あなたはあなたの一生の間に、一度もバカなことをしないで、暮らすつもりなのですか。そんなことが出来るくらい、あなたは悧巧なのですか。私はあなたに、一度か二度くらいは、バカなことをしてごらんなさい、と言いたいのです。私は一度か二度ではなく、四度も五度も、とてもバカなことをしたものですが、その度に、あっ。またやったな、と思って、その瞬間から、あと戻りをして、やり直したものです。
・能力は天与のものではなく自分で作るものである。
・小説家である私は、毎日、だまって机の前に座ります。「小説は誰にも書ける。それは毎日、ちょっとの時間でも、机の前に座ることである」これは私が自分で作った格言なのですが、昨日は座ったが、今日は座らない、というのではなく、毎日、座っているうちに何か書ける、という教えなのです。
・料理は一生懸命になってつくっていると、必ず旨いものができる。仕事も同じである。一生懸命の人間を裏切ることはない。人のすることは凡て思いの反映である。
・もし、私が若く見えるのが本当だとすると、原因は簡単である。私の生活が忙しいということである。くよくよする時間がないということである。悩みがしわを作るのです。
・ストレスの少ない暮らし方をしたいと思うのでしたら、自分のまわりの人に対して、あまり多くのことを期待しなければいいのです。他人が、自分の思う通りに動いてくれないときに生まれるのがストレスだからです。
・私は、年をとってからも年齢のことを気にしなかった。女の人は年を隠したがるけれど、私にとって、年齢は自慢でさえあった。
・私は辛いと思うことがあると、その辛いことの中に、体ごと飛び込んでいく。まず、飛び込んで行くと、その、辛い、と思う気持ちの中に、自分の体が慣れて来ることで、それほどには、辛いとは思わなくなる。これが私の、生活の術なのであった。
・仕事が人を疲れさせるわけではない。疲労の原因は、心配、不安、後悔である。
・人は、真実の言葉ほど、聞きたがらない。
・人間の顔つきも習慣である。笑顔が習慣になればしめたものである。
・真の愛とは、いますぐに逃げるものではなく、また、どんなときにも、相手にうっとうしく思わせないのが、「恋愛の武士道である」というのが、私の好んで使う言葉なのですが、あなたはどう思いますか。
・真の愛とは、その人の望むことをすることである。
・恋愛は男と女二人の人が一緒になって奏でる音楽です。ちっとも相手の気持ちを考えようとしないで、自分だけで夢中になっているのは、ほんとうの愛ではないのですね。恋人の臆病な気持ちをそっとしておきましょう。無理やりに相手の気持ちを自分の思う通りにねじ向けようとするのは止めましょう。恋人の臆病な気持ちを突然驚かすのは止めましょう。
・顔立ち、顔の造作はね、これは、生まれつきのものですから、変えようもありません。しかし、顔付きというのは、これは、自分で作るものなのです。心の持ち方一つで変わるものなのです。
・私はいつでも「幸福だなァ」と口に出して呟く癖があると申しましたね。これは、簡単なようでいて、実は、とても効果のあるお呪(まじな)いなんですよ。言葉というものは伝染する魔力がある、というのが、これも、私の説ですけれど、口に出して言うことは、自分自身に対しても、いっそう強く、納得させることになりますし、更にまわりの人びとの心の中にも、その思いを入り込ませることになるわけです。どうぞあなたも、幸福を伝染させてください。あなたの幸せが他の人の幸せになるように。
すごいなあ!人生の達人だね。特に、『人間とは動く動物である。生きるとは動くことである。生きている限り毎日、体を動かさねばならない。心を動かさなければならない。』は好きだなあ!おススメです。(^ム^)