- 作者: 伊吹有喜
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2011/11/02
- メディア: 文庫
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「わたしがいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように。大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの四十九日間」
そのあらすじを紹介しよう。
熱田良平の妻、乙美が突然亡くなった。二週間後、生きる気力を失っていた熱田のもとに、日焼けをした黄色い髪の女子・井本が訪れる。井本は乙美から頼まれていた四十九日までの細々とした家事などを引き受けに来たと話し、すでに四十九日分の日当をもらってあるとのこと。そして熱田に乙美が残した「レシピ」の存在を伝える。それは「葬儀の日のレシピ」であり「四十九日のレシピ」だったのだ。そこへ結婚し、東京で生活を送っていた娘の百合子が疲れ果てた様子で帰ってきた。彼女はある出来事から結婚生活が破たんしたことを知り、離婚届を残し実家に戻ってきたのだった。熱田と百合子、それぞれ心に傷を負った親子が乙美の人生を知ることで、自ら立ち直っていくまでの四十九日間を互いの視点から描いていく。
・乙母はこの川原を散策するのが好きで、よく話していた。川はすべての境目だと。あの世とこの世、理想と現実、過去と未来、狂気と正気、あらゆる相反するものの境目で、川はすべてを水に流して進んでいくのだと。
・「好きとか愛とか、アイラブユーとか、そんな言葉はなくてもいいです。私がこしらえたものをおいしそうに食べてくれる人、それだけで十分に幸せです。熱田さんは、あのとき私の豚まん、おいしいって言って食べてくれました。あの記憶だけで一生幸せで、一生信じてついていけます。」
家族っていいなあ。たとえ血がつながっていなくても。ドラマ見たかったなあ。えっ?DVDになってるの?オススメです。(^u^)